3/27のしゅちょう 文は田島薫
(戦争を止める方法、について 47)
わが国の首相もこのほどウクライナへ行き、ゼレンスキー大統領と会い、
戦争放棄を謳う平和憲法を持つだけに兵器以外の支援を約束して帰国し
た。せっかくそういった立場で外交努力を決めたなら、ロシアへも行き
プ−チン大統領とも会って来たらいいと思うんだけど、どうもその気は
ないようで、侵略者ロシアを糾弾して制裁を続けてれば一応義務を果た
した、ってことで済ませるつもりなんだろうか。
この戦争は長期戦になるだろう、って言う識者が多いようなのは、ゼレ
ンスキー大統領が、すでに前回侵攻して奪われたクリミア半島も含めて
今回のロシアが領有宣言した国土の全部を返還して完全撤退するのを、
和平交渉の最低条件として、勝利するまで戦い続ける、って言ってる、
一方、プ−チン大統領は返すつもりはない、って言って、勝利するまで
戦い続ける、って言ってるからだ。
西側の軍事支援がなければ、ロシアの軍事規模にはかなわない中、その
支援もゼレンスキー大統領の希望する量とスピードは達成できてないの
で、どうも、前線でからくもロシアの攻勢を防いでいる状況で、支援の
充実でそれを一気に反撃攻勢に変えたい期待があるらしい一方、ロシア
も、近いうちに集中的大攻勢の計画のようだから、消耗戦になる公算が
大きいわけで、そうなれば双方の兵士の犠牲も続くことになるのだ。
自分の身の安全を確保した双方のリーダーは、自分以外の兵士の命がす
でに何万と失われていても、今後はそれ以上の犠牲を出しても、それは
祖国を守るための名誉ある死だ、って誉めるだけでいいと思ってるのか
もしれない。
ゼレンスキー大統領が戦うつもりなら何万何十万の兵士の命を注ぎ込ん
でもキーウまで攻め込むつもりのプ−チン大統領は、最悪ウクライナの
全土が焦土になって、ウクライナ国民が全員死んだり逃げたりした国土
を奪ったとしてどんな利益があるのだろうか。
一方、そうやって全土を奪われたゼレンスキー大統領はどうするのだろ
うか、祖国愛で兵士を鼓舞する演説を続けたのに、国に残ったのは自分
1人になったとして、最後の玉砕をするのだろうか。その時、祖国を守
るための戦いは間違いではなかった、って思うのだろうか。
もちろん今は、双方、負けるつもりはないから元気なんだけど、続けれ
ばどんどん国土や国民が消去されて行くことを考えたら、きれいごとの
正義を主張してることが不毛だとわかるはずだろう。
当人たちは熱くなってるから、そんな意見に耳を貸しにくいだろうから、
これはわが国を含めた他国が和平交渉の説得努力をもっとすべきなのだ。
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