9/20のしゅちょう
            文は田島薫

(戦争を止める方法、について 19)


ウクライナ軍は東部の州のひとつからロシア軍を撤退させた、ってことを

アピールし、全国土の奪還に向けて優勢に攻勢中と言ってて、確かにロシ

ア軍は少し劣勢になってる状況のようで、プ−チン大統領は、西側諸国の

ウクライナへの軍事支援が戦闘を長引かせてる原因だ、と主張してるんだ

けど、ゼレンスキー大統領としては、何言ってやがるんだ、先に軍事侵攻

したロシアが問題なんであって、戦闘を終わらせるにはロシア軍が撤退す

れば済むことじゃないか、ってところだろう。

軍事侵攻してきた敵国に反撃するのはどこの国にとっても当然の正しい行

動だ、って信じてるゼレンスキー大統領の立場に共感する人は多いんだろ

うし、だから軍事支援もするんだろうけど、戦闘が始まってしまえば双方

に犠牲者が出てしまうわけで、今回の戦争の影響でウクライナの穀物の輸

出も滞り、そのためアフリカでは1億人が飢餓に瀕してるそうだし、戦闘

は祖国を守るためには仕方ないことだ、って言って済ませてしまえば、そ

ういった戦争はいつまでたっても終わらない、ってことにもなる。

前述の東部の州を奪還したウクライナ軍も、味方の市民の数百人の死体を

発見したようだし、双方の兵士の死者はもっとかもしれないわけで。

戦争が続けばその数は増え続けるのだから、戦争を必然のものと考えて、

やり続けるのは攻められた側からの立場でさえ間違ったことなのだ。

戦争は犠牲を伴うものだからやってはいけない、ってみなが思っていても

始まったそれを止められないのは、自分の方にそれをしなければいけない

理がある、って思い込んでるせいなのだ。

みなが戦争をやりたくないのに、仕方ないのだ、って感じてるなら、その

仕方ない、って言ってる部分を双方で検討し合って、少しづつでも相手国

の立場を理解してやる努力も必要なのだ。

そして、少しでも理がある、って共感できたなら、100歩相手に譲って、

自分の方が少しの損を引き受けるぐらいの寛容を示したら、戦闘をする必

要がなくなるはずなのだ。

戦争を止めるためには、攻める方も攻められる方も双方が戦わない選択を

するのがいいのだし、平和には、双方競って寛容を示すことなのだ。




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