7/11のしゅちょう
            文は田島薫

(戦争を止める方法、について 9)


安倍元首相が暗殺され、ここのところテレビや新聞やSNSでは、そのこと

について、一般庶民や自民党支持者からは偉大な政治家を失った、とか、

いい人だったのに残念の極みだ、などと情緒的感想が述べられたり、批判

側からは、政治に問題があったとしても、そういう形で表現することは許

せない蛮行である、など、言ってみたら戦争肯定派の政治家の1人が殺さ

れたことにわが国では大騒ぎしてるんだけど、同じ時、ウクライナでは、

4ヶ月間も市民や双方の兵士が大勢殺されて続けてて、明日もその後もい

つ終わるかもわからないまま妥協を拒否する双方のリーダーは停戦合意よ

りも戦争継続をするつもりの表明をしてるのを、世界は容認してるかのよ

うに見えるのはいかがなもんだろう。

力で相手を押さえ込むのは蛮行だ、って言ってる人々はそれをロシア側に

だけその罪を糾弾し、それに抵抗する側のウクライナは正しい戦いなのだ

から応援するのがいいことだ、って言って武器援助したりして戦争継続を

支持してるのはいかがなもんだろう。

現地では住宅が破壊されたり殺されたりしてる市民を見て、ロシア兵は悪

い憎むべき敵だ、などと言ってるのは西側だけのメディアであって、ロシ

ア側では、悪くて憎むべき敵はウクライナ側だ、ってメディアで伝えてて、

国民の多くはそれを信じてるらしいのだけど、それはロシア側のフェイク

ニュース戦略だ、って西側は言うけど、ロシア側もウクライナはフェイク

ニュースを流してる、って主張してるのだ。

西側のメディアの中にいるわれわれは、ロシアの方がフェイクばかりだ、

って感じるし、言論の自由のある西側の言ってる方が多分ロシア側より理

があるんだと思うけど、それでも、ウクライナ側がフェイクニュースを流

すことはない、って言い切れるわけではないのは、例えば湾岸戦争の時に

西側がフェイクニュースを流した事実も発覚してるのだし。

とにかく、プーチン大統領のロシアがウクライナに軍事侵攻したことは蛮

行だ、と批判することはできても、絶対悪がロシアで善はウクライナだ、

って決めつけて、戦闘を正当化するのは欺瞞なのであって、罪のない国民

を殺し合いに巻き込む戦争は、やってる双方が悪なのだ。

双方のリーダーはとにかく妥協をどんどんし合って、戦争終結するのがい

いいことに間違いないのだし、自国は安全だからって、無責任に一方に軍

事支援してる国は悪なのであって、戦争は、止めるようにどんどん働きか

ける国が善なのだから、どの国のリーダーもこぞって仲裁に精を出そう。




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