5/16のしゅちょう
            文は田島薫

(戦争を止める方法、について)


戦争は双方が自分の正義を信じて相手の非道を責めながら続くわけで、現在

のウクライナでのロシアとのそれがその通りに進行中で、日本を含む西側メ

ディアではプ−チン政権の非道をさかんに責めたて、ゼレンスキー政権の方

を正義と勇気のヒーローのようなニュアンスで報道してるんだけど、戦争の

現実は双方の殺し合いなわけだから、どちらがセイギだのどちらがクソもな

くて、双方がやってはいけないことをやってる点で同じなのだ。

西側のメディア寄りになってることを差し引いても、プ−チン大統領の方の

情報認識は偏り過ぎてて、ウクライナへの疑心暗鬼や情報の恣意的な曲解を

感じるんだけど、ロシアの独裁体制と情報管理がプーチン大統領自身へ届く

情報までが不正確でだれかの恣意的のそれになってる可能性もありそうで。

十分な根拠もなしにウクライナをネオナチと決めつけて武力で制圧しよう、

って行動自体が時代錯誤の乱暴なものに感じるのは西側メディアに慣れたわ

れわれだけで、ひょっとすると中国を含めた東側諸国では現にロシアに対す

る表立った批判はないことを見ても、それほど特別乱暴なものに感じてない

のかもしれない。

われわれから見ると自由と民主主義の国米国の方がロシアや中国などより国

民の幸福について努力と実行をしてる、って感じがちだけど、例えば、コロ

ナ死者は、ロシアは大分多いけど中国は国が厳格な規制処置を強制して日本

のそれより少なく済んでいるのに、米国は100万人もいるわけで、一口に言っ

て貧しい層の人々は見放されてる現実があり、人種差別もまだまだだし、こ

れは日本も同じだけど後進国の資源や労働を乱開発して利益を得てて、それ

に反発するテロや国内でも野放しの銃による乱射によって毎年何千人も殺さ

れてたり、そういった体制をネオナチの土壌、ってプ−チン大統領が解釈し

てるなら、乱暴だけど全く根も葉もない意見とも言えないのだ。

核施設が沢山あるウクライナがNATOに加盟するなら核兵器が国境に配備さ

れる、ってプ−チン大統領は恐怖を感じたようだから軍事同盟が戦争抑止力

になる、って各国の常識が逆効果なのは、このことだけ見てもわかるはずな

のに、どこの国のリーダーも恐怖にかられて短絡行動に出てしまうのだ。

プ−チン大統領も短絡行動をしたけど、その前にゼレンスキ−大統領も知ら

ずにロシアを恐れるあまり、危険な短絡行動をしてたことになるのだ。

相手の非を咎めあって双方の戦闘が続くことは非常に馬鹿げたことで、ウク

ライナだろうがロシアだろうが兵隊にとっては無駄死にを重ねることになる

わけだし、そこで人道を主張すること自体も空しいのだから、世界じゅうの

リーダーはこぞってプ−チン大統領の話にも十分に耳を傾けて理解も示し、

全力で戦争中止の仲裁に精を出すのが一番いいのだ。




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