10/31のしゅちょう
            文は田島薫

(戦争を止める方法、について 25)


プーチン大統領もゼレンスキー大統領もこのまま戦争を継続しても死ぬの

は自分以外の人間なんだし、その方針を変える緊急性は感じてない模様な

んだけど、西側からの武器援助を頼りにするウクライナ、核兵器を持って

るロシア、双方がそれの実効性が信じられるうちはいいけど、だんだん、

ゼレンスキ−大統領にとっては、西側の方の武器援助も無限ではないこと、

プ−チン大統領にとっては、核兵器を使った場合の自国へもたらされる副

作用を考えると、心配な気持がストレスになって来てるはずで、その上、

これから氷点下になったり、ぬかるみになったりの戦場での兵士の志気や、

戦いにくさも心配になってるはず。

プ−チン大統領の方は自分を応援する、冷徹な指揮官を任命したりして、

その無慈悲な行動力に頼って、強引に戦争継続をアピールするつもりのよ

うだけど、それは、自分の底にある善意や人間性を戦争時には弱味と感じ

て、そういったことには鈍感で、自分の身を危険にさらすのは嫌だけど、

人の命をコマのように使うことにかけては動物のように勇猛なだけの人間

に前線の指揮を託すことによって精神の安定を計ろうとしてるのだ多分。

ゼレンスキー大統領の方は、祖国を侵略者から守ってるのだ、って立場は

世界から支持される誇るべき正義の行動なのだ、って信じてて、その上、

自由と民主主義を不自由と独裁の勢力から守る世界的使命もあるのだから、

それの西側諸国は自分らが勝利するまで武器援助をする義務もあるのだ、

って信じてるのだろう。

客観的に見れば、特に私も西側メディアの側にいるので、今の時代に他国

へいきなり軍事侵攻したプ−チン大統領よりもゼレンスキー大統領の立場

の方が正当に見えるのだけど、だからといって、国民を戦争の渦中に放り

出すといった政策が最善だとは考えにくいわけで、いくら軍事侵攻された

と言っても、ロシア側はいきなり軍事攻撃したわけでなく、多分当初は威

しだけで服従させようとしたはずで、ウクライナ側としては、そこで万難

を排して外交交渉に努力してロシア側を説得することも可能だったはずな

のだから、そんなことは無理だ、ってハナから決めつけて反撃したのは間

違いだし、戦争が始まっても、その収束についての交渉は常に努力すべき

なのだ。

プ−チン大統領もゼレンスキー大統領も、それぞれの正当性を主張して引

かない中、双方の国民に犠牲者が出続けてることに、正常な感覚を持った

リーダーなら心を傷めてるはずなのだから、今こそ戦争終結の仲裁に各国

の有能政治家は頑張る時なのだ。




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