11/15のしゅちょう
            文は田島薫

(仕事の効率の上げ方、について)


今朝テレビ見てたら、記憶力の高め方を教えてる先生がいて、結論から言う

と、憶えたいそれぞれを短時間に記憶してそれをくり返す、のがいいらしく、

よく言われるざっとでいいんで予習復習が効果的だ、と。

人の集中力は25分ぐらいで途切れるので、勉強もだらだら1時間続けるんで

なくて、25分集中したら5分休憩をくり返すのがいい、と。

そう言えば、私が若い時に勤めてた職場のボスは、眠くなったらいつでも

10分ぐらい仮眠してよろしい、って言ってくれて、たしかにだらだらやっ

てるよりも、気分がリフレッシュして後の効率が上がるのを感じた経験を

よく思い出すんですごく納得がいったし、だれでも共感することだろう。

これを実践してる職場もけっこう多くあるんだろうけど、一般には、仕事

中にひとりだけ休憩してる、って形はとがめられることが多そうで、特に

生真面目な気質傾向のある日本人は仕事中はどんなに気分がぼやけてるよ

うな時でも、頑張ったり、頑張ったふりをしてるんだろう。

サラリーマンの残業なんかでも、じぶんの仕事が終わったらさっさと帰れ

ばいいのに、他の社員が大勢残業してると、仕事もないのに、どうでもい

いようなことで時間つぶして仕事してるふりをする、ってようなことも聞

いたことがあるのは、欧米の人々が定時に帰宅したり長期間休暇を取った

りしてる労働時間より、ほとんど有給休暇も取らず残業たっぷりやってる

日本人の労働時間の方が長いのに生産性は欧米のより低い、ってデータは

それらの無意味な生真面目さのせいなんだろう。

仕事が好きで時間が経つのも忘れて没頭しちゃう、って人も中にはいるだ

ろうから、そういう人の生産性はその時だけは高いかもしれないけど、長

期的には体がもたずに、倒れてしまうかもしれないわけで、健康管理を無

視したそれは論外で、理想的には仕事を没頭するほど楽しく余裕をもった

時間配分でやって、定時には帰る、っていうのがいいだろう。

元々、さほど楽しいと感じられない職場で、長時間の勤勉な労働を強いら

れたら余計に仕事が苦痛なものに感じるだろうし、楽しく感じるためには

命令されるのでなく自らが仕事の意義なり効率なりを工夫する、気持の余

裕が必要なのだ。

日本人の血を引く作家のロバート・ハリスさんが若い頃、オーストラリア

での庭師のアルバイトでせっせと働いてたら、現地の仕事仲間の1人に呼

び出されて、君が真面目にいい仕事しようと頑張ってるのはわかるけど、

それだと、他の仕事仲間の迷惑にもなるし、ゆっくり庭の植物をながめた

りして、もっと仕事を楽しんだ方がいい、ってアドバイス受けた、って。


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