8/6のしゅちょう
            文は田島薫

(芸人CとKのえらさ、について


前回、ニール.ヤング、って世界的な天才スーパースターのえらさ、について書い

たんだけど、今度は多分、どこにでもあるここにもある、ってような当り前なこと

なのに、たまたまテレビでそれの話を聞きなんだか感じ入ってしまった件を。

今や人気者の芸人のCとK、Cが先輩でKはそれの後輩で、Kが漫才コンクールで優

勝した後、いっしょに飲んでた時の話。

Kに新しい仕事が入ったんだけど、それが地方のパチンコやの番組だったんで、K

はCに、なんでグランプリ取ったオレがこんな仕事しなきゃいけないんだ、ってこ

ぼしたそうなんだけど、そん時、Cは猛烈に怒り、そんなにその仕事がいやなら断

れ、って言い、どんな仕事でもそういう投げやりな態度でやるべきじゃない、って。

その仕事に何人のスタッフがかかわってると思うんだ?って。一生懸命やってるス

タッフと仕事するんなら、全力でやるべきだろう、って。パチンコやの仕事だった

ら、顔に銀粉ぬってって、パチンコ玉で〜す、ってやるぐらいやれ、って。

改心したKは全力でその仕事に取り組んだ、って、で、現在も彼のその全力感はど

の番組観てても私にも感じることができる気がした。

って、これだけの話なんだけど、今でこそ、仕事に貴賤はない、どんな仕事でも、

それに全力で取り組めば、それの限りのない奥の深さに気がつくもんだ、ってこと

はわかるし、そういった例を色々私も見聞きして知ってるわけで。

ところが私の場合でも若い時ほど、そういったことに気がつきにくくて、自分の不

遇を全て他人や社会のせいにして嘆くことが多かったかもしれない。

で、どういった現場にも創意工夫が生きる余地は無限にあって、それを自覚して自

分で仕事に打ち込んでみる価値が人生にはあるのだ、って言って自分も若い時にそ

れをもっとやれればよかった、ってここで愚痴たりして、じゃ、だめなんであって、

人生がまだ終わっちゃいないんなら、今からでも私ができることを考えようか。


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