4/23のしゅちょう
            文は田島薫

(米朝会談と日本の役割、について


1ヶ月ぐらい後に予定されてる米朝主脳会議を前に北朝鮮は核実験や大陸弾道ミサイル

の実験を中止し実験場も廃棄すると発表した。これに対し各国は、戦争の危機回避に一

歩前進ととりあえず安堵の歓迎を表明したのに、日米が求める核兵器の完全廃棄と言う

わけじゃない、とことさら強調し、北朝鮮に騙されてはいけない、って言ってるばかり

の人々もけっこういて、安倍内閣もその扇動役に励んでる模様で、首相や外相がわざわ

ざ国際舞台へ出て行っちゃ、核の完全廃棄がされるまで北朝鮮に最大の圧力をかけ続け

ることへの賛同を求めてるのは、欧米の人々から見たら日本が自国自身で自国の首を締

めてるように映ってるかもしれないのだ。

安倍内閣は自身の能力を過信するあまり、自分らは北朝鮮の魂胆はちゃんと読み切って

るんだ、ってことをアピールしたいのかもしれないんだけど、自身の和平交渉努力のよ

うなことはなにもせずただ圧力を加えてるだけで、結局はどんどん危機状態を増大させ

ることしかしてない時、韓国の文大統領のなんとか戦争危機回避の妥協協定を結ぼうと

言う努力に対して、周辺でさらに足を引張るようなじゃまをしてるだけなのだ。

隙あれば北朝鮮の体制転覆を画策してる米国に対して、体制の安全保証もなしに核兵器

の廃棄ができるわけがないところへ無理なそればかりを要求してる米国の方も、とりあ

えず米国にまで達すると公言してる大陸弾道弾がまだ不完全のうちに開発中止してもら

えれば妥協してもいいか、って考えるかもしれない米国に、わが安倍政権その他はそれ

じゃ中距離弾道ミサイルが残ってしまい、最悪のシナリオだとかなんだとか言ってる。

そういった連中は、だから最大圧力を加え続ける、って主張してるんだけど、それを続

けたら追い詰められた北朝鮮が攻撃に転じる可能性だってあるわけで、その前に米国の

先制攻撃だって現実化し、今度は北朝鮮の核兵器による反撃でもあったら、多分、一番

の被災国はわが日本、ってことになるだろう。

そう言うと、だから北朝鮮は危ない国なのだ、って言う者がいるんだけど、そう言う国

が危ない国なら、わが国も米国に奇襲攻撃した同じ危ない国なんであって、戦争が起き

る原因をだれが作ったか、ってことになると様々なそれぞれの事情による自己主張が衝

突した結果、ってことになるのだから、危険だ危険だ、って相手国を敵視して自国の軍

事的選択肢にも疑問を持たない自己中な意識が危機を増大させるのだ。

今、少なくとも北朝鮮自身が戦争回避のための行動をしてるのだから、問題はまだ残っ

てるにしてもそれを受け入れてやり、平和的外交関係をどんどん進めて行くことが北朝

鮮にとっても、日本や世界にとっても一番いいことなのだ。


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