7/24のしゅちょう
            文は田島薫

自民党政権の欺瞞性について


四国の獣医学部新設についての内閣府の働きかけ疑惑について野党からの追求をかわして国

民を説き伏せようと、弁護時間をたっぷり要求してから自民党も質疑応答を了承し、衆院で

のそれが今朝もテレビ中継されてたんだけど、さっそく自民党議員から自党内閣を正当化す

るような印象の文言のオンパレード。

問題の本質は、獣医学部の新設そのことに、緊急を要する現実的需要があったのかどうか、

ってことのはずなのに、それが曖昧なまま、とにかく国家戦略特区で文科省の岩盤の規制を

解く、ってことが緊急の内閣方針だ、って強調され続けてるアンバランスさについての自民

党側の認識は全く触れず、ぼーっと聞いてる国民には、なんだかわからないけど規制緩和を

急ぐのが大切だ、って言ってるから、そうなのかも、って思わせたいのだ。

で、安倍首相のお友達の学校法人がそれを要求してる、ってことは客観的事実なんだし、内

閣も文科省も暗黙の了解してるわけで、安倍首相自らがお友達の学園のためだ、って働きか

けを要求しなくても、その必要性に疑問のまま規制緩和を急ぐように要求すれば、必然的に

そう思われて仕方ないわけで、それを首相は、李下に冠を正さず、って誤解を誘導したよう

だ、って反省の意を示したんだけど、それはどう見ても誤解じゃなくて、省庁環境の忖度を

見越したずるいやり方をしたか、自分が具体的に指示をした形でなければ、きちんと法のル

ールに乗ったやり方だと主張できるから問題ない、お友達の学校法人についてはただの結果

である、ってことでいい、結果的にお友達が喜ぶのは悪いことではないし、ってことだとす

ると、首相は自分が決断すればなんでも実行可能だ、って考えてることになる。

元愛媛県知事が出てきて、その誘致をさかんに要求してたって事実は知事の自由なわけで、

地方の首長が地元の経済発展を考えるのはごく普通のことなのに、それを自民党はずる賢く

利用して発言させ、元知事も調子に乗り、口蹄疫や鶏インフルエンザに対応する必要、など

と、その研究は既成の獣医学部でもやってるはずだし、その研究に国がより助成することだ

っていくらでもできるわけなのだから、その理由説明も眉唾もんなのだ。

ま、そうやって、国民に政策の正当性をアピールするのは安倍自民党の恒例のやり方で、先

日強硬採決した共謀罪法も、国際組織犯罪防止法はテロ防止とは無関係という世界の共通認

識を無視し、国際組織犯罪防止法と共謀罪法を同一とする表現で国民に東京オリンピックの

テロ防止に必要だから、って勝手な説明をしたのと同じ手なのだ。

安倍政権、国民に丁寧に説明をしていく、ってことばっかり言ってるんだけど、国民からの

たとえばパブリックコメントにどんなに大勢の反対意見があっても聞いたことはないのだ。




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