思いつくまま、気の向くまま 文と写真は上一朝(しゃんかずとも)
シャンせんせいのガンリキエッセー。
シャンせんせい、過酷な旅から帰還のようです、エピソードその3。
モロッコへいってきた
ラマダン
われわれの旅行日程は、ラマダンの真っただ中にある。
ラマダンの街は静かであった。
ここは、メディナとよばれる城壁でかこまれた街の中にあるスーク、商店街である。商店
の扉は閉ざされ道行く人もわれわれ観光客しかいない。
写真の右側で両手をひろげている人は現地のガイドである。
ガイド氏から「このあたりは繊維、染色関係の店がつらなり、ふだんは道にあふれるほど
の人でにぎわっている」といわれても、頭の中でその賑わいをかってに想像しながらとぼ
とぼと歩くほかはなかった。
ガイド本などで見た、異文化の商品があふれかえるスークを人にもまれながら歩きまわる
という期待は霞と消えた。あるていどの覚悟はしていたが、あてのはずれたわれわれも修
行をしたのであろう。