5/22のしゅちょう 文は田島薫
(共謀罪法案強行採決について)
自民党にも理性が働いていた頃、過去何度か提起されては問題点を確認し廃案にされて来た
共謀罪法案が、野党の大反対を無視し、対象1項目あたり6分でおしまい、ってようなお座な
りな審議経過のままなのに、審議は充分にやった、って平然と言う安倍首相のイエスマン思
考停止集団与党によって、あっさりと衆議院で強行採決された。
理性がある一般国民たちに反対者がどれほどいるか、なんてことなんか知ったこっちゃない、
もっと賢いわれわれ与党が無知な国民のために知恵を絞ってやってることなんだから信じて
黙ってついて来ればいいのだ、ってばかりに、その意見なんか聞く耳はさらさらない、って
模様だし、さらに、国連の人権監視担当者が安倍首相にその法案の問題点を指摘しても、官
房長官が、それを言下に逆批判しちゃうほどの党上げての妄信ぶり。
国際組織犯罪防止条約に批准しないと、テロや国際犯罪者の取り締まりがうまくいかない、
ってことについては、他国との連係も必要なわけだから多分その通りなんだろうけど、その
批准のためには共謀罪法が必要、って自民党が言い張ってるのは、「インチキ」なのだ。
当の条約に関わる国連の識者でさえ、新たな共謀罪法がなくても既成の法で要件を満たせば
批准は充分できると言ってるし、そもそも国際組織犯罪防止条約はテロとは関係ない法律だ
と言ってるわけで、それについての具体的検討審議をまずすべきなのに、一挙に共謀罪法案
にとびつきそれを押し進める強引さ。
ネットでも、どこが発信してるのかそれへの批判と同じように賛成の意見がそれらしい説得
力を持たせた感じでいくつもの参考データを出してるんだけど、けっきょく国際組織犯罪防
止条約の必要性と共謀罪法を一緒にした論理で、その法案自体の危険性についてはさっぱり
眼中にない模様なのだから困ったもんなのだ。
安倍政権は、ほんとに国民の幸福を意識してるのかもしれないんだけど、その強引な法整備
が知らずに独り歩きして気がついたら戦時中の状況と同じになっちゃってた、って可能性ま
での想像力が、至近の便宜に自身盲ましされて欠如してるのだ。だもんで、東京オリンピッ
クもあり、テロの危険を未然に防ぐ必要、といったうわべのメッセージも多分自身たちも信
じてるんだし、ってことで国民をとりあえずまるめこんで、国民をいつでも一括規制、管理
できる法律を作っておきたい、って自己中を野放しにした潜在意識があるのだ。
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