1/23のしゅちょう
            文は田島薫

(トランプ大統領就任、について


商売人であるトランプさんが大方の予想外に不遇労働者たちの支持を受け大統領に就任し、

反対派のデモが全米で起きてるんだけど、抽象的なコメントを並べてデモしても、その有効

性は弱くて、時間とともに静かになって終わりなんじゃないかとも思える。

民主党や反対派にとって、彼の発言の粗暴さが多くの反感のベースになってる気がするんだ

けど、国際協調的なオバマ前大統領と代わり、不法移民やイスラム過激派の排斥だとか、米

国の利益第一を協調することで、白人第一主義者たちの支持を受けたりすることもあり、そ

の人種差別的なイメージが定着した感が。

就任演説文を読んでみると、表現が過激なだけで、内容的にはさほどとんでもないこと言っ

てるわけではないことはわかるわけで、頭ごなしに、差別主義者だ、って切り捨ててデモし

てるだけじゃ説得力が弱いし、ただ感情的な対立を増幅させるだけだろう。

だって、オバマケアの保険制度を止めることを支持する下層労働者はなにか彼にうまいこと

言い包められ勘違いさせられてるはずなんだけど、まず、とにかく失業者や不遇な下層労働

者に充分な雇用を与えたい、って言ってるのだし、移民排斥、って言っても不法の、っての

をくっつけてるわけで、イスラム教徒排斥、って言っても、過激派をくっつけてるわけだし、

ただ、それの判断が微妙な場合や、すでに実質的市民権を得てる人々に対し、その排斥判断

を強行行使するんであればその時こそデモするべき時だ。

米国第一、って言葉を連発することについても、たとえば身内が失業してて赤の他人も失業

してた場合、まず身内を先に助けたい、って感情はふつうのことだろうし。

自分のとこだけさえうまく行けば他人のことなんか知ったこちゃない、って風に聞けば、そ

りゃいかんだろう、て批判する気分にもなるけど、他国の不正を正してやるんだ、って余計

な親切心を起こして、軍隊を送り、結果そこの罪もない市民を10万人以上死なせるのがいい

とは言えないわけで、そんな軍隊派遣はやめる、って言ってる主張にも一理はあるだろう。

米国が常に批判してたロシアなんかと友好をしたい姿勢なんかも悪いことではないだろうし、

トランプ大統領は商売優先なんだけど、不遇な自国民を助けたい、って意志は本当だろうし、

やがてその志が他国民にも向けられる日も来ることも期待しつつ少し、そののやり口を静観

して、出て来た政策の具体的な成果にはそれを評価し、問題点については反対するなら反対

の意志表示をして行くのがいいんじゃないか、と。




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