6/6のしゅちょう
            文は田島薫

日本人ジャーナリストの拉致、について


シリアで日本人ジャーナリストが反政府勢力に拉致されてて、今月いっぱいの期

限を切り身代金を払わなければ身柄を捕虜交換でISに引渡す、って1年ぐらい経っ

ても反応を見せない日本政府に要求してるらしいんだけど、政府の方はなにも手

を打つつもりがないのか、できることは限られてる、ってようなコメントをして

るから、去年の後藤さんらの時のように見殺しするつもりなのかも。

先月には、スペイン政府はやっぱり拉致されてた自国のジャーナリスト3名を周

辺国の協力を得て身代金を払い無事全員救出したらしいのとくらべて、どっちの

国の国民の方が大事にされてる気がするだろうか。

わが国の安倍政権は、ことあるごとの演説で、「国民の命を守るため」って連発

してるわけだけど、もし、今回も同じように、ISに引渡され、桁違いの身代金を

要求され、また同じように見殺しをするならば、本当に国民の命を守る、って気

があるのかどうかにだれもが疑問を持つだろう。

仮に、自分の家の子供が誘拐されたとして、払うだけ以上の金もあって、身代金

を払わなければ子供を殺す、って言われたとして、犯人とのなんの取引にも応じ

ずに、なりゆきにまかせて放っとく、って親がいるだろうか。

そりゃ、シリアやイラクは戦争中で毎日何十何百の人々が死んでる時に、ひとり

の命にかまってられない、って内心思ったとしたら、やっぱり、みんな他人事、

って考えてる、ってことなのだ。戦争はしたくないけど、相手が過激に攻撃して

くるのをとりあえず防がなければ、ってことなら、それでも、すぐ武力で応戦、

ってことがいいわけはないんだけど、そこでの犠牲者が出ることが、双方が納得

した戦闘員であるなら時にはどうにもならない仕方のない部分もあるのかもしれ

ないんだけど、一般市民の命が金さえ払えば助かる、って言うのに無視する、っ

てことがなされるなら、その政府に国民はどう感じるだろうか。




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