5/2のしゅちょう
            文は田島薫

緊急事態法の危険、について


安倍自民党は、この熊本大災害も自説実現の理由に利用しようとの魂胆と見え、

このような大災害の時なんかにも、混乱をなくすために内閣に法律と同等の命

令権を与える非常時緊急事態に対応する法律をしっかり憲法に明記しとく必要

がある、などと言ってるようなんだけど、国民はそんな話にすぐに納得してし

まっては危険なのだ。

中央に指令権を与えないと具体的にどういった問題が起こるのか、ってことに

ついて政府側は、東日本大震災時、救急車両のガソリンが不足して助けられる

命を助けられなかった、ってことがあった、って言ったそうだったんで、メデ

ィア側が各自治体に問い合わせたところそんな例はひとつも確認できなかった、

って言うし、第一、各地現場で起きてる問題については各地方自治体が独自の

裁量や指令権を持った方が現実的だという感想の方が多く、政府側のは体質と

言ってもよさそうな自説遂行目的だけの思いつきか、叉は好意的に見たとして

も、多分御用学者監修による机上のへ理屈のようなもんに違いない。

安倍さん、被災者救済のために全力を上げて対処する、って言いながらまだ充

分に復興のメドも立ってないような時期に外交旅行に出かけるつもりのようだ

し、どうも全力でやってるようには見えないんだけど、同様のいろんな状況の

時に、自分のいわば一時的な独裁を許す憲法にしたい、って言ってるのだ。

一時的と言ってても、一度それを許してしまえば、理屈をつけられていくらで

も長期になる可能性の方が大きいのは、国民が自分らの利益のためならって思

ってるうちにまったく自由を奪われてしまったヒトラーがいい例なのだ。

安倍さんは優しい人でヒトラーと違うかもしれないし、実際に善意の心をたっ

ぷり持った人だったとしても、切羽詰まったような状況の中で間違いのない判

断をひとりの責任で行える人物はまずいないのだし、日頃の発言や行動を見て

ると、当人にはその自覚はないようなんだけど自己特権意識の強い安倍さんに

そういった独裁権を与えることは危険だろうし、安倍さんだって本当はそんな

状況の中で結果失敗することになるのは不本意なはずだ。




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