4/18のしゅちょう 文は田島薫
(危機管理の基本、について 2)
熊本で大地震があり40余名が亡くなった。東日本や阪神淡路の震災に比べると被
害が少なくて済んだとも言えるけど、何千何万の死者の中のひとりはいつもひと
りなわけで、被害者当人にとっては同じことだろう。危機管理に完全ってことは
ないんだろうから、いつまでたっても、そういった被災ってもんは起きるんだろ
うけど、できることはなんでもきっちりやるのが基本だろう。
近年の広島土砂災害では、以前建築禁止地区に指定していた山際の危険地帯まで
建設業者の圧力などで宅地建築許可し、そこで被害があった、ってような事実が
わかったことがあって、今回もそういった問題をはらんでたかどうかは知らない
んだけど、今回被害の一帯が活断層密集地帯で、130年前には今回と同じパター
ンの大地震があって20名ほど亡くなったらしいから、自治体にはそういった資料
もあるはずだし、同じことが起きたらそこに建ってる建物がどうなるかはわかる
はずなのだ。
それでも、地震の周期が何百年か何千年かだったら、何もとくに手を打たなくて
も多分自分たちはそれの周期はまぬがれるんじゃないか、ってみんなが思い勝ち
なんだけど、それだと、危機管理ができてる、ってことにはならないわけで、そ
の時んなって慌てることになる。
まあ、そんなに心配ばかりしててもしかたない、どうしてもそういうことになっ
たら運命と思ってあきらめればいい、それこそ自己責任だ、って言えばその通り
かもしれないんだけど、情報時代の今日、その危険性を具体的にみんなが知った
時に同じ感想になるかどうか、それぞれがそういった情報を知る努力もそうだけ
ど、自治体の当局がよりその努力するのが大事だろう。災害が起こってから、万
全の救護活動を行ってます、ってことも必要だけど、大都市で起きることも想定
してみれば、それが起こる前の例えば、危険地域の特定や建築基準づくりとか、
被災記録情報広報などの教育とか、緊急時の避難設備などの安全体制づくりが充
分にされてるかどうか、原発可動の現況とからめてもどうなんだ、ってことだ。
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