9/14のしゅちょう
            文は田島薫

(本当の積極的平和主義について)


安倍政権は積極的平和主義を謳いながら、米国との軍事同盟を強化したり、禁止してた

武器輸出を許容したり、沖縄の軍事基地存続政策の見直しも眼中にない模様で、どこが

平和主義政策なんだ、ってふつうの頭脳を持ってる大多数の国民に反対されても、全く

熟考の気配もなく自信たっぷりにその理由をオウムのようにくり返す。

日本近海での中国や北朝鮮の動向や中東でのISの進出など、国際情勢が緊迫の度合いを

増し、日本国民の命を守るためには最低限の軍事的備えをしておく必要がある、って。

そう聞いて、その通りだ、って賛同してる素朴な人々が大勢いることは確かなようなん

だけど、そういった連中はこういっちゃ失礼かもしれないんだけど、思考力が100年ぐ

らい前の時代の情報処理感覚のまま止まっちゃってるのだ。

確かにいつの時代でも、今でさえ世界では戦争が行われてるんだから、それに対応する

準備をするのだ、って気持ちはだれにでもわかるには違いないんだけど、そこで、いつ

も忘れられ勝ちなのは、非があるのはいつも自分の国以外の他国でそれが戦争の原因を

作るのであって、戦争の原因は自国が作るのではない、ってどこの国のリーダーも考え

てる、ってことなのだ。

非戦を明確に宣言した平和憲法を持ちそれを実践してきて、その点では中東などの民衆

の多数にも信頼され、外交的にもそれなりの平和貢献をしてきた日本が、わざわざ、米

国の軍事的後方支援を宣言するような集団的自衛権を制定して、米国を敵視する民衆の

日本人への失望を増大させる意味がどこにあると言うのだ。

実戦には加わらない、物資の輸送やら機雷の除去だけだ、ってくり返す弁明のナンセン

スさに気づかない者は集団的自衛権賛成者にだっていないだろう。賛成者は、それは参

戦してると同等だけどそれぐらいは平和的の範疇にしていいんじゃないか、って自分を

だましてるのだ、他国からの危険に怯えるあまり、頭脳に霞みがかかるとみえる。

自衛隊の軍備は先守防衛の個別的自衛権で十分だし、米国と軍事行動を共にするんでは

なく、あくまでも中立の立場で、仮に米国がISに空爆をするのであれば、それに賛同す

るなんてもっての他であって、そうじゃなく、平和主義と人道主義の立場でそれへの反

対を断固世界に表明したり、相手がISであろうと、悪とは交渉しない、なんて言うのも

もっての他で、だれとでも全力で平和交渉努力をするべきだし、仮に戦闘が行われてし

まったのなら、独自の立場で米国、ISの差別なしに、自衛隊は先日の災害救助活動のよ

うに被傷者や難民救助に専念してこそ間違いなく、平和憲法のもと世界に誇れる本当の

積極的平和主義、ってもんなのだ。




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