5/25のしゅちょう
            文は田島薫

(戦争をなくす方法について 18)


5年に一度開かれてる核不拡散条約(NPT)再検討会議が核軍縮などの新たな進展なしに、

非加盟核保有国イスラエルに気を使う米国や核戦力増強中の中国や他の核保有国たちの思

惑の中で成果をまとめた最終文書の採択ができないまま散会したらしい。

一見平和貢献のいい試みに見える核不拡散条約の問題点は、けっきょく、すでにそれを保

有していてそれを認められた国同士が、自分たちのそれは持続したまま、後からそれを持

とうとする国などは認めないように阻止して行こう、って自己都合条約ってことだろう。

たしかに、ひと頃に比べると米国やロシアの核軍縮は桁違いに進んだようだけど、人類を

滅亡させるほどの量の核を依然保有してるわけだから、核軍縮の意味がただ自国の経済効

率の都合だけなんじゃないか、って見られてもしょうがないレベルなのだ。

世界平和を願ってる自分たちに、そんな考えはない、って主張するかもしれないんだけど、

そうやって、最終兵器をちらつかせては、中東やイスラム世界などを自分たちの自由に管

理して行こう、って態度が続いたら、それに反感もつ勢力が出て来るのは当然だろう。

かつて、冷戦時代にあっては米国の軍事産業は盛んだったし、今だって、いろんな理由を

つけちゃ、航空機をはじめとした様々なハイテク武器の開発と消費に莫大な金が使われて

るわけで、ひょっとすると、時々はどっかで実戦することが望ましい、って思ってる軍事

利得者グループの存在も否定できないのだ。

現に、イラク戦争の時にも米軍は、人権団体からも反対運動を起こされるような非人道的

爆弾(人道的爆弾、ってもんがあるかどうかはわからないんだけど)の劣化ウラン弾のよ

うな廃棄すべきものをイラク人に使用し、その飛散で子供たちの癌が多発してるのだ。

とにかく、戦地は自分たちの生活する場と無関係、ってような感覚が、気楽な他国への空

爆をさせている現実があって、そのリアルな現場状況の報道は、十分にわれわれには届か

ない仕組みもあるのだ。例えば、民放では悲惨なイメージや米国批判を嫌うスポンサーが

ついてるし、NHKなら米国追従の安倍政権の顔色ばかり見る権力者がいる。

安倍政権は、平和というものが金で買える、って勘違いしてるように見受けられるんだけ

ど、われわれも、ぼーっとしてると、そうなのかも、って感じてしまいがちなのだ。

例えば、街に出れば最新の高層ビルがどんどん建ってるし、流行のオシャレな服着た人た

ちや高級新車が後から後から動いてるし、オシャレなレストランでオシャレな食事もでき

る。戦場で食べるものもなく命からがら逃げまどってる人々がいるなんて信じられない。

あ〜、豊かな日本でよかった、家へ帰ったら、しばらくカップメンの食事で我慢して、パ

ートタイマーの仕事うんとやんないと借金が返せないのがちょっと悩みだけど、って感じ、

かもしれないんだけど多くの人にとっては。

とにかく、わが国のリーダーのとりあえず経済優先、ってことで、軍事産業盛んにして武

器輸出も解禁しちゃうは、原発も再稼動したいし他国に売りにも行っちゃう、ってのがい

いわけないのだから、安倍政権を早急に退陣させるのがまず第一歩なのだ。


※地球を破壊、と書いた後、そんなこたないか,と6/9に 修正




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