2015年5月11日(月) 連載・おもしろい映画が見たい(22)
葛飾北斎の娘が主役のアニメ映画を見た。杉浦日向子原作、原恵一監督の「百日紅」は
各映画紹介サイトでの評価は星3つ(5つが最高)ぐらいだったが、なんのなんの良い映
画だった。星4つぐらいは十分にある出来だ。
江戸末期の生き生きとした江戸の町や人々を背景に、サッパリ気質の北斎の娘が潔く描
かれている。
北斎の三女お栄は、北斎スタジオの有力メンバーとして頑張っていた。スタジオにはい
ろいろな絵の依頼が舞い込む、アートディレクター北斎は自分でやりたくない枕絵など
の仕事を弟子やお栄に振り分けた。
スタジオジブリ以外のアニメ映画を最近見ていなかったが、「百日紅」の紹介記事がい
くつかの新聞に出ていたので見に行った。
北斎の娘お栄を描いた杉浦日向子の漫画は、以前コミック週刊誌でよく見ていた。もっ
と昔には上村一夫が北斎を描いた連載漫画にもお栄がよく出てきて、毎週楽しみにして
いたのは覚えているのだが、その内容は忘れてしまった。
今回の原恵一監督の「百日紅」、絵の完成度としては宮崎駿作品の方がはるかに勝る感
じはした。しかし、さすが江戸文化研究大家の杉浦日向子原作、江戸の街並みや庶民の
風体などの点では、彼女の資料が忠実にビジュアライズされている感じがして心地良か
った。
先週天気が良かったので、近くにある県営健康村でウオーキングをしてきた。
新緑のドームの下をたくさんの市民が気持ち良さそうに歩いたり走ったり。兎に角、埼
玉県南部地区は平和だ、今んとこ。 |