安倍首相の稚戯を嗤う
安倍首相は有言実行の士である。
臨時国会、新閣僚のスキャンダルと、混乱の政治を離れて自衛艦に避難したあと最
大の理解国アメリカの軍艦にひとっ飛び。安保国会で紙芝居をつかって説明した、
「戦乱の地を逃れた国民を乗せた米国軍艦が…」、というたとえ話を思いださせて
くれた。
たわむれはさておいて、昨日友好国の軍艦も参列した海上自衛隊観艦式のあと、礼
服をぬぎすててアメリカ空母に乗り移った安倍首相の姿に違和感をおぼえる。
この姿は、近隣諸国にたいして「どうだ、おいらは近くにいるアメリカの軍艦に気
軽にあそびにいける仲なんだぞ。すごいだろ!」と子供の自慢話にみえてしまう。
外国の船や軍艦はその国の領土である。自衛官が訪問するのであれば同盟国の軍艦
であるから問題ないが、いやしくも一国の首相が外国を訪問するのであるから、な
にかのついでにと言うのは非礼であるし、安全保障の上からもどうかと思う。
アメリカの原子力空母を訪問したいのであれば後日単独で訪問すべきである。それ
をなにかのついで、国民の関心のうすい観艦式のどさくさにまぎれてやることは一
国の首相のやることではない。
安倍首相は幼少の頃、祖父岸元首相のまわりを「あんぽ、はんたい!」といっては
しゃぎまわっていたということだが、安全保障や戦争というものをこどもの遊びく
らいにしか考えていないのだろうか。
この子供じみた行動をどう見るかと聞かれれば、ただ嗤うほかない。
ほんとうは、このような首相に40%以上の支持をあたえる国民を嗤わなければい
けないのだが。 |