8/13のねこさん 文は田島薫
なやむねこさんず
茨城に来てる先週のとんでもなく暑い日の午後、食料の買い出しにママチャリで6キロ
先のスーパーへ行った帰り、牛小屋裏の道にあるねこさん親子のいる家をのぞくと、い
つもねこさんたちがいるなんかのオリの前にベニヤ板が斜めに立て掛けてありそこから
小さい黒が首と前足だけ出し、どっかを見ていた。
や〜、あっちーね〜、みんなもあちーあちーって言いながら、まいってたもんで、人間
のおとーさんが板で日陰つくってくれたんだよな、それほど涼しくないんだけど、試し
に外出てみっともっと暑いもんだから、ま、ありがたいんじゃないの、ってみんなで、
言って入ってじっとしてんだけど、よく考えたら、庭のあっちの木の下のがもっと涼し
ーんじゃねーの、って意見もあって、そーだよな〜、ってみんなでうなずいたんだけど、
せっかくぼくたちのために人間のおとーさんが作ってくれたんだから、がまんしてここ
にいた方がいんじゃねーの、って意見も出て、だれもそーだよな〜、って言わなかった
んだけど、だれも出て行かないんだよな、じゃ、ここはぼくがわるものになって、先に
あっちの木の下へ行っちゃうか、やっぱおとーさんにわるいか、どっちだ、こらっ。