5/14のねこさん 文は田島薫
おたすけねこさんふたたび
ねこさんに遇ってないもんでねこさん日記どうすっかな、って2階で困ってたら、茶の
間にいた家人から、ねこさんが来てる、って連絡があった。下りて行ってみると、そこ
そこ、と言ってる間にいなくなっていて、角まがったから裏から見えるはず、って言う
んで行って見たらあらいぐまのようなねこさんの後ろ姿が一瞬見えた。
妹とその娘と家人が気がついたのは、廊下のガラス越しに手作り池のコンクリ橋を向こ
うからこっちへ歩いて来るねこさんで、みんなと目が遇うと橋のまん中で立ち止まり、
にゃ〜、ってないてこっちへ来るかっこうをしたんで、妹が立ってそばへ寄ろうとした
ら手前まで来てすーっと行っちゃったらしい。
や〜、なんだかぼくを呼んでる声が聴こえる気がして、ここまで来ちゃったんだけど、
ガラスの向こうになんだか飾り付けされてて変わった家だね〜、こー池の上の道を歩い
て行くと、むこうで3〜4人のひとが笑ってるね、あの人たちがぼくを呼んだのかな?
は〜い、来ましたよ〜、で、なんのご用でっか?なんかおいしいもんでもくれんでっか
?ぼくはおいしいもんでもそんなにいっぱいは食べられませんよ、少しでいいから、う
んとおいしいもんをお願いしますよ。お、こっちへ来るね、手においしいもの持って…
あり?手になにも持ってない。なんだ話がちがうじゃん、なら、ぼくはこれで。