1/3のねこさん 文は田島薫
ねこさんがうじゃうじゃ4
大みそか、新年となっても茨城の家にはねこさん遊びに来ないようだし、東京からきょう
来たねこ好きな私の妹も行くと言うんで、いっしょにねこがうじゃうじゃの家へママチャ
リに分乗して出かけた。
いつものように入って行くと、寒さを避けるように玄関の奥でくっついてくろねこさんと
グレーのとらがならんで座ってた。われわれが近づくと、早速グレーのとらはむこうへ逃
げて、離れた寒いとこでうずくまってこっち見てる。クロの方は動かず、私が手招きする
と立ち上がり、こっちへ来ようとして、私をスルーして妹の方へ行ってなでてもらってる。
おいおい、って言ってると、気付いたらしくこっちへも来てなでさせた。
ちょっとの間そんなことしてからわれわれは、じゃ、って帰った。
お、だれかが入って来たぞ、ふたりいんね〜、1人は前にも来た人だ、めんどーだね〜、
またなでるのかい?やっぱり、そばまで来ちゃった。はいはい、なでんのね、あ、こっち
の人の方がいいな〜、うんううんこっちの人はねこのツボを知ってるね〜、わるくないわ
るくない、これなら5分ぐらいなでられてもいいかも、ん〜ん、あれ?こっちの人もなで
たい、ってか?まいったね〜、じゃ、5秒ぐらいにしてよ〜。はいはい、なでた?さあ、
そろそろ、こ〜しててもさみーから、はいく帰ってくんないかな〜。お、帰る?なんだ、
もっとゆっくりしてけばいいのに、ってまた言っちゃって、うっそだよ〜。