1/23のねこさん 文は田島薫
大地の子
先週の晴れた午後、ママチャリの荷台に空箱積んで、5キロぐらい遠くのスーパーに出か
けた時、田んぼの中ののどかなアスファルトの道を行き、集落の丘を巻いてゆるやかに曲
がるなだらかな坂を上りかけようとすると、道の向こうの草地か畑のさらに向こうの丘の
上の家の方から、ミケとクロの2匹の子ねこが元気に駆け下りて来た。
ミケとクロはふたりとも仲よさそうで、コロコロの体をぶつけあったりしてはしゃいでた
んだけど、ママチャリ止めてながめてた私に気づくと、ピタっと止まってふたりしてこっ
ちを見てから、すぐに、またはしゃぎあいながら草地の方へ移動して行った。
ぽかぽか暖ったかいお日さま当たっててここかけっこすんのいい気分だね〜、クロケット、
そ〜だね〜、ぼくら、ここが大好きなんだよな、ミッキー、草のいいにおいかぎながら、
ジャンプしてっと、体がうきうきしてくんね〜、あり?ちょっとまてよ、あっちでぼくら
をじっと見てる人がいるぞ、ほんとだ、あやしいやつだな〜、ま、でも、ぼくらをつかま
えることはできないね、こんなに草はえてるとこを自転車じゃ無理だし、だいいち、ぼく
らはすばしっこいだいちのこ、なんだかんな、あんなのはほっといて行こ行こ。