2/21のねこさん 文は田島薫
おあいそまわりねこさん
今回はなかなか感心させられたテレビで見たねこさんの話(おいおい、またてぬきかよー)。
市場にいるのらねこのなんとかちゃんは地域のみんなに愛されてて、いつも朝夕きまってエ
サを上げてる店のおばさんがいるんだけど、その朝と夕の間どこでなにしてるか調べよう、
って企画番組で、市場の数カ所にカメラを設置し、ねこさんの身体にもセンサーと小型カメ
ラをつけ、タレントたちが追跡装置持って追いかける、ってアイデア。
ねこさんせまい独自のルートを小走りに行ってはねころがったりして、においつけしたり、
やおらなにかに気がつくとまた小走りにそっちへ行くと肉の切れ端なんかを持ってるどっか
の店の人、それを食べて、また別なとこ行くとそこの店の人から同じように魚なんかをもら
ってる。一部始終見てるタレントが自分も、ってねこさんの行く方向で魚の切れ端を持って
待ち伏せしてると、前足で払いのけて行っちゃった。で、夕方おばさんのとこへ夕飯もらい
に来るまでに6回ぐらいエサもらってたのだった。
朝ごはん、いつものおばさんとこでいただいて、ぼか〜、これがいちばん好きなんだね〜、
腹ぺこの時食べるのはうんまいからね〜。さてきょうも巡回に行こう、って思ってるつーと、
なんだなんだ、おにいちゃんたちがぼくのくびになにかつけたね〜、スズかな?ま、ぼくん
とこはねずみなんかの狩りやんなくても、アイソだけあればエサもらえるから、気にしない、
つけたかい、じゃ行くよ、って。
巡回コースじゃ、お得意さんがエサ持って待っててくれんだよな〜、ありがたいんだけど、
ぼくがアイソいいもんだから、お得意さんの数増えちゃって、だんだん腹いっぱいになっち
ゃうんだよな〜、でも、お得意さんだっていつ気が変わるかわかんないから、いっぱい押さ
えとくに越したことはない、つってまだもう一食まとまったやつこなさなくちゃいけないの
に、無理して食ってる、てーと、おいおい、部外者もエサ持って待ってるぞ、見えない見え
ない、ぜ〜んぜんぼくはこの人に気がつかなかったね〜、って言いながら、思わずぼくの手
がエサたたき落としちゃったか〜、わり〜わり〜。