●連載
がたやま娘のひとりごと      文はこんのたえこ


地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!

たえちゃん、地元の新興踊り見に行ったんだす。



みちのく阿波踊り

表記の通り、みちのく阿波踊りというものを見に行ってみた。何年か前から、地元駅前で

行っているらしい。山形駅近くの、もともとはにぎわっていた商店街の、スズラン通りで

行っているから、商店会主催なのだろうか?そのあたりはよく分からないが。

知り合いのお子さんが参加するらしく「見に来てね」と、地元の友達が参加しているSNS

にカキコミがあったので、あぁそうか、んではちょっと行ってみっかな、と。

その日の昼間は暑かったので、朝から着たきりスズメで食っちゃ寝していた。そのまま出

掛けられない。日が落ちたころ着替えをして、Tシャツと短パン、すっぴんで出掛けた。


スズラン通りの手前に自転車を停め、通りを歩いた。花笠級の身動きの取れない人出でも

無く、かといって、スタスタ歩けるほどでもなく。踊りを見ようと思ったら、ひょいっと

顔を出せばみられるかな、という感じ。しかし踊りの集団も(こういうのは「連」という

のかな?)ギャラリーの我々と同じようなもんで、参加人数が少なく、まだそこまで浸透

していない感じだった。

だって「みちのく阿波踊り」だもん。

みちのくは「阿波踊り」じゃないもん。

しかし、ここ山形の商店街で、道路を通行止めにしてまで、そしてまだ慣習になっていな

いだろう参加者(花笠の参加者や参加企業は、もう慣習になっている)を、少ないながら

も募って、実際に踊って。規模が小さいながら、ここまで実行しているんだから、裏には

相当な権力者や実力者がいるとみた。


などとくだらないことを考えながら歩いて、そろそろ裏通りから脱出しようかと考えてい

たら、友人母娘に声を掛けられた。娘(19歳)がお腹が空いたというので、ご飯を食べに

行くんだけど、一緒にどう?と言われたので、一緒に行くことにした。

そして気持ちの優しい娘のナイスチョイスで、昭和の香りをウリにしているチェーン店の、

ものすごく安い(昭和の値段か?)居酒屋に入った。雰囲気に飲まれやすい友人は、ハイ

ボールなんかを飲んでいた。

さらっと飲んでお腹いっぱい食べて、ひとりあたま1,500円くらいだった。


そういえば、ここの祭りは出店が少なかった。商店街の意向なのだろうか。

そのかわりに、一軒だけある立ち飲み屋さんが、とっても繁盛していた。

涼しくなって良い季節になった。でも祭りには、ビールと焼き鳥が欠かせない。


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