●連載
がたやま娘のひとりごと 文はこんのたえこ
地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!
いいキャストがそろった映画のものすごくいい席のチケットもらったんだすが…。
試写会・・・
お誘いを頂戴し、某映画の試写会へ行ってきた。
映画名を出したいのだが、ここでは出さないことにする。
仲良しのおねいさんから「試写会のチケットあるんだけど・・・娘さんとどうですか?って言
われてもらったんだけど、どうやらこの映画キワドイらしいんだよね〜・・・もうひとりさ、
○○さん誘ってるの。だから3人で行かない?試写会で、必ず行かなきゃならない席だからね
〜」というお誘いだった。
私はぜんぜん興味の無い映画だったけど、そういう感じだったので「んじゃ、みんなで行きま
すか。」と承知した。
待ち合わせの当日、5分前に集合場所に着いたので、うちひとりに電話をした。そうしたら
「実は、今起きたばっかりなの!化粧をしないで急いで行くわ!」ということだったので、も
うひとりのおねいさんと車の中でおしゃべりをして待っていた。そうしたら、本当に化粧をし
ないまま、着替えだけちゃんとして「ごめんねー!!」と言いながら走ってきた。
映画館に着いて、飲み物やスナックを買い、他のグループの若い男子(みんな20代)メンバーと
も顔を合わせて、ちょっと待ってからシアターの席に座った。私たちの席は、ものすごく良い
場所だった。こりゃ、居眠りをしたりしてはいけないね。
原作は著名人(私はまったく読んだことが無いけれど)の小説らしい。
主演の若い俳優・女優さんもかなりの実力派だと思ったし、他のキャストも良い役者さんが揃
っていると思った。
しかし映画好きの私が何故いつものように絶賛しないのかというと、人物をはじめ、全ての描
き方が荒かったので、何だか疑問だらけになってしまったのだ。
あくまで個人の感想なのだけど、何を描きたかったのか、よく理解できなかった。若い恋愛と
社会のズレを描きたかったようなのだけど、おそらくその小説の時代背景が古いのだ。平成時
代じゃない。おそらく昭和の世界なのだろうから、その時代背景を分かりやすくする必要があ
ったと思う。
しかし逆に、「常識」「しきたり」などを知っている団塊の世代あたりには、分かりやすい映
画かもしれない。大人向けの映画なのだろうな。
映画館から出て来た私たち御一行様は、皆無口だった。
「とっても、娘と来られる映画じゃなかったわ・・・」とおねいさんが、ため息をつきながら
言った。