●連載
がたやま娘のひとりごと      文はこんのたえこ


地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!

たえちゃんは、緊張しながら恐る恐る出かけたようなんだす。



半年経って、ようやく仙台へ

そうだった。。。

そういえば私、半年経ってやっと仙台に行けた。

あの大きな地震から、半年。

私の知っている街や、多くの友達が傷ついた。それから、半年。

仙台に行くことが怖かった。とにかく、山形から出ること、自分の生活圏内から

出ることが、本当に怖かった。


仙台へは高速バスで行くのだけれど、話に聞いていたように、道路が凸凹してい

る。通行に支障が無いようだし、地震のせいで凸凹したのかも分からないけど。

少しでもガタン、というと、途端に緊張する。

仙台に着いたら、街は普通で、日常的そのものだった。特に商店街(アーケード

街)は以前と変わらない様子だった。

しかし、建物、特にマンションなどは補強工事をしているところも多い。壁には

たくさんのヒビが入っているのだ。あるマンションは、通路天井のコンクリート

がはがされて、電線がむき出しになっていた。これでもう一度、あの規模の地震

が来たらどうなってしまうのだろう?と不安になった。

実際に震度3くらいの揺れもあった。その時、けっこう高いビルの中にいたので、

本当に怖かった。そこには仙台の人が多くいたので、「あ、揺れたね。」くらい

で終わっていた。もう仙台の人は揺れるのが日常になっていて、震度3くらいで

は驚かなくなっているのだと。私は慣れていないし、それも高い場所で地震に遭

うのが初めてだったので、どうやって避難しようか、ひとりでシミュレーション

をしていた。


しかし、周りを見渡してみると、人はとても明るい。

お洒落して歩いている女子がいっぱいいるし、チャン・グンソクさまの展示イベ

ントがあるようで、並んでいる人もたくさんいた(笑)酔っぱらいの学生さんも

普通にいたし(爆)、「あぁ、人って強いんだな。」「落ち込んでばかりもいら

れないんだな。」としみじみ思った。心強かった。


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