10/26のねこさん 文は田島薫
うんとふうん
先週の晴れた日の午後、家人と都内への外出から戻り駅からの途中、日射しが強かったも
んで、いつもの道の1本となりの日陰のある方の道を歩いてから、いつもの道へぬける横
道へ入って行ったら、右側の住宅のフェンスから小さなねこさんが出て来て向かいのアパ
ートの少し高くなったベランダに飛び上がるのが見えた。
そばまで行くと、ねこさんが出て来た住宅の駐車スペースの車のわきに2ひきの別の小さ
なねこさんがふたりしてなんだか目丸くしてこっち向いて立っているのが見えた。
向かいの方のねこさんの方は、どうやらそこに用意してあった食事をいただいてる模様。
またねこさんふたりぐみの方をふり返って見ると、同じ姿勢で固まっている。
家人とふたりで、しばらく食べてる方と固まってる方交互に身くらべるんだけど、その状
態のままだったもんで、じゃな、って別れた。
おいミケジロー、前のアパートのベランダ上ってエサあるか見て来いよ。また、ぼくかよ、
じゃ、エサあったら先に食っちゃうからな。いいよ、あったら、すぐに追いかけて横取り
しちゃうから。お、行った行った。あ、食いはじめたぞ、われわれも行こう、と、と、と、
だれかが前に立ちふさがってるぞ、あれ、笑ってやがる。あの、そこに立ってられると出
られないんですけど。こまったな〜、あ、あ、皿がどんどん空になるイメージが。なんだ
か目の前がくらくらしてきちゃったな〜。