3/30のしゅちょう 文は田島薫
(北朝鮮のミサイル実験について)
北朝鮮が、人工衛星ロケット実験だとしてるものが、以前のテポドン発射と同じく、ほ
ぼミサイル実験に間違いない、と見て、わが国の防衛相は場合によっては迎撃ミサイル
でそれを打ち落とす、と言ってる。
北朝鮮は大平洋上に落とす計画で、その地域を指定して各国に注意を呼びかけてるわけ
だから、それを素直に信じれば、爆弾を積んでるわけでもないただのミサイル実験に、
失敗して日本に落ちれば被害があるとか、その可能性があれば打ち落とすなどと大騒ぎ
するのは、いくら相手が国連ルール無視や無法な拉致やったりした国だとは言え、北朝
鮮を民主改革や民主交流できる国まで持って行きたい国際社会の礼儀といった観点から
言うと、日本のそれは、北朝鮮に対してずいぶん失敬な態度じゃないだろうか。
だって、同じことを、もし、同盟国の米国が発表してそれをやった場合、日本は同じよ
うな発言をするだろうか、って考えればすぐわかることだ。
米国はかつて大平洋上で、警告もなしにミサイルどころではない、核実験を行い多少の
被害者が出ても知ったこっちゃないって思ってる国なのに、その国がやった場合には普
通のことが、相手が違ったら、技術にケチをつけたり、大げさに批判したりして、迎撃
ミサイル撃つなどと軽々しく言って、軽薄な判断でもし本当にそれをやっちゃたら、国
際社会の笑い者になる危険の方が大きい。
万が一日本本土に落ちる場合だって、ほっとけば山ん中でも落ちて被害がなかったもの
をわざわざ破壊して金属落下の範囲を広げたり、迎撃失敗して、その迎撃ミサイルその
ものの落下で被害が起きて、北朝鮮のミサイルの方は防衛省の予想と無関係にきっちり
予定の大平洋上に落ちたりするような、日本防衛省過剰防衛によるドタバタひとり芝居
コメディ、といったことにならないことを祈りたい。
戻る