6/8のしゅちょう 文は田島薫
(河村たかし市長のえらさについて)
民主党衆議院議員から名古屋市長に立候補当選した河村氏は自らの市長年俸の、
2千数百万を民間並の8百万にカットすると宣言した。実際には法律で決められ
た給与額を渡す側がそれを了承することができなくて、金庫預かりのような中途
半端な処理になってるらしいけど。
公務員と民間の中小零細との所得格差や民間や公務員でさえ正規雇用と非正規雇
用の所得格差などが政治の歪みから来てる社会問題だという認識があれば、そこ
の部分にまず視点を注ぐべきなのに、それを重視する政治家はなかなか少ない。
わが地元の民主党知事なども、それについての意識は低いようだし。もっとも民
主党の支持母体である労組はもともと自らの権利意識にくらべ疎外された労働者
に対する改善意識がいまひとつなんだが。
だれでも、社会的不平等を改善しよう、って口では表現できても、自分の利益は
とりあえず確保しときたい、って考えるのがふつうの感情なわけだから、自分の
所得から見直そう、ってなかなか言えるもんではないのだ。
生活困窮者やホームレスなどが巷にあふれてる状態を見た政治家なら、緊急に対
策を立てわずかな予算で弱者救済の福祉政策など、すぐにでもできそうなものな
のが、いつまでたってもそんな状態がほっておかれたまま、けっこうな額の予算
で、ほとんどが不要な人に金をばらまくだけで、本当に必要な人には届きにくい
定額給付金などのような馬鹿げた金の使い方しかできない政府自民党は、けっき
ょくはそういった自分の利益最優先の感性の人物の集まりだもんで、さっぱりそ
ういう理不尽な社会現象に対しても鈍感なのだ。
河村氏はそういった意味で、政治においてまず一番の本質的問題点をとらえた点
において、もろもろの政治家の中でも希な第一級の政治家と言えるのだ。
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