4/20のしゅちょう 文は田島薫
(日本司法の危険性について)
先日、電車内で痴漢行為をしたとの被害者からの訴えだけで警察や検察から一方的に加
害者にされ捕まり数十日勾留された人物がいて、無実を訴え続けた裁判でなんとか無罪
を勝ち取ったんだけど、これは運よく被害者の供述と行動の矛盾を読み取ることができ
る裁判官が過半数いた幸運によった例外で、日本ではふつう、こういった嫌疑で無実を
訴えた裁判をしても九十何%が有罪になるそうだ。
警察官や検察官、裁判官といった人たちはそれぞれ真面目に自分の仕事に取り組んでい
るつもりだろうし、一般人からの批判など意に介さないだろうけど、テレビなどでいろ
いろジャーナリストの報告を見聞きすると、どうもわが国ではえん罪を作りやすい環境
があると言わざるおえないようだ。
しかし、これはそれぞれの司法官※たちの責任というよりも法的不備による弊害だろう。
例えば、先の痴漢の嫌疑においても、第三者の目撃証人などなしで、被害者の訴えだけ
で犯人と決めつけ、勾留さえ自由にできる、といった乱暴が堂々とまかり通ったり、映
画にもなった別の痴漢事件では、事件直後、加害者とされる人物の無実を証言する目撃
者の訴えを駅員らが簡単に見過ごし、そのことをいくら被疑者当人が訴えても、犯人と
決めつけた連中は耳をかさない、って状況が問題にもされず、同じような取り調べをす
る警察でもオーケーな法律。
愛媛だったか、中学生の団体旅行の停止してるバスに、用もないのに不法に猛スピード
で走って来た白バイが衝突して警官が死んだ事故に、警察官仲間が証言や不自然なタイ
ヤ痕ををでっち上げたりしたあげく、バス運転手はじめ複数の中学生の証言を無視し、
バス運転手にえん罪をかぶせたようなことが許される法律。
大体、警察や検察が自分達の結論に不都合な証拠は隠蔽してもだれもとがめられない法
律や、あきらかな証拠の捏造をも指摘できない第三者機関不在の制度でいいわけない。
批判の多い米国だけど、そういった法律についてはさすがに進んでいて、検察などは証
拠類の一切を提出する義務があり、怠ると罰せられるそうだ。しかし考えてみれば、そ
んなことは当り前のことなのに、日本のこの恐怖の法律事情早く変えなきゃ。
※法律違反を取り締まる官といった意味で適当にくくったのだけど、正確には検察官や警察官は行政官のようだ。
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