9/25ののらねこ 文は田島薫
お行儀ねこ
今朝はクボセンセーが朝1に来てくれる日なんで、ゆっくり池袋西武のブックセ
ンターで本立ち読みしたり、貰ってた商品券で文庫を買ったりしてからゆっくり
と事務所までの露地歩いてると、そのあたりで時々座ってるくろと茶のぶち柄の
ねこが、古い鉄フェンス塀の家のフェンスに向かってお行儀よく座って何か考え
ている風情だった。
中に入りたいよーな、入るにはちょっとフェンスの狭いすき間を通りぬけなきゃ
ならないのはやだから入りたくないよーな、って、ま、入るのはなんとか入ると
しよう、しかし、その後で何がおもしろいんだ、って迷ってる風情。
中入ったところで、こんなせまい敷地の中、なんだか名も知らないよーな雑草が
生えてるだけのとこ、もっとも植物の名は有名なのもぼか〜知らないんだけどね、
で、ま、雑草だけでも、ま、自然だ、ちゅうーことで、自然と戯れるってことは
できる、ってわけだ、ちょっと草を噛んだりして自然を舌で感じる、ってことも
できる、入んないでこのまま道路にいても、アスファルトと戯れる、ってことぐ
らいしかできないし、さて、ど〜したもんか、って風情。
私もちょっと立ち止まってたんだけど、そんなことにつきあってもいられないん
で、その場を離れることにして露地を抜けたとこで振り返ったら、まだ彼の迷っ
てる尻だけが見えた。