今週の雑感(昔のもありの)              文はさぬがゆたか


ソノ世界的イラストレータ・サニーはココアメンバーですが、
ふだんのアート作業を栃木でやっていて、そこからの田舎だよりです。
感動もあり、そーでもないのもあり、で、謙虚にタイトルは雑感のまま。



『 春 の 陽 気 』


ぼかあ ここんとこず〜っと考えてみたりしていた。

何を考えていたのか?って言うと

せっかくいい歳まで元気で過ごしてきてるんだから

何か頭ん中にもチリも積もるモンがあるんじゃないだろか?って。

そう、自分も可愛いけど、せっかくだからお世話になった

いろんな人や、これからの人たちに大きなお世話ぽいモノも

考えるべきなんじゃないかって。

ブーブー言ってばかりじゃまずいし、なんてね。


オムツを替えられ鼻水を拭かれ、イガグリ頭にバリカン冷やり。

騒音だ!って敬遠されていたビートルズやストーンズに

「詩がいいんだよ、聴いてみな!」っていい切ってしまうロックさで

かあちゃんを困らせた中学生。

ベニア板でエレキを作ってみたら、弦替わりの針金に負けビョ〜ンと

曲ってしまった初ギター!それを見ていたテスコ製のギターを買ってくれた兄は

もういない。

高校の入学式の時に初めて二人きりでカツ丼を食べたとうちゃんももういない。

自分が結婚をし子供が生まれてからも、年金から「これこれ息子に・・」って

和紙に包んだお遣いを渡したかあちゃんももういない。

「絵描きなんざで飯は喰えないんだから、まったく」って

いつもいつも嘆いていた。


自分の食べていく術はなんなんだろか?ってっず〜っと

思っていた。

いつもいつももらうことばかりで焦っていたに違いない。

そればっかりで、いろんな人がいなくなってきたら

なんだか変でね。

せっかくだから、絵ぐらいしか描けないんだから

「ほっ!」としてもらえる絵なんかで、どうにかハッピーに

なってもらえないだろか。

アクビをする猫くん、埃たてたて尻尾を振るイヌくん。

下手な小学生より幼い気分で眺めつつ一日を過ごし絵本を描

いているんだけど、どうにもこうにもまだまだ。


そうそう、先日なんか田舎路を車を走らせていて、風が春ぽくて気持がいいもんだから

窓を開けていたら短い髪の先っぽが、耳の穴周辺で踊りだしたんだ。

ま、ほっといたんだけどこれが何となく変で思わずゾクっ!となるんよ。

肩をすぼめ「ヒエ〜ッ!」ってやんちゃに叫んでみたら、何かがスポン!と抜けた気分に

なった。

あんがい、そんなノリの気分を忘れてしまいだしている気がしたんだわ。

幼いフリで絵を描いていたんじゃないかって。

てなわけで、これからもっと幼くなりたいので、そこんとこよろぴく。


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