●新連載=クボユーシローの
スポーツ万歳
サッカー その4ラトビアと引き分けた。FIFAランク60何位の国で10何位の日本が勝って当然
なのに後半に追いつかれ2対2。不愉快なので『サッカー』を書く気がしない。
ので、今回は谷中散歩記。
今年で13年目の『谷中芸工展』に行った。谷中芸工展はこの町に住む人たちが
工芸品、絵画、写真、音楽、アートパフォーマンス等をギャラリーや飲食店や
自宅などで披露するイベントである。製作者はベテラン職人もいれば趣味のグ
ループもある。出展場所は谷中を中心に根津、千駄木、上野桜木町、池之端、
日暮里等に点在、今回その数94ヶ所。
その一つ『珈琲 果歩』を紹介する。場所は西日暮里に近い住宅地、外見はご
く普通のモルタル2階建てのお宅だが谷中芸工展のための店ではない。「のんび
り喫茶店でもやりたい」と言う人がたまにいるが、『珈琲 果歩』はそんな人が
やってる感じ(推測)のお店。私が入っていくと中で高齢のご婦人二人が声高にお
しゃべりの最中。私を見ておしゃべりは止まり、二人で「いらっしゃいませー」。
分担が決まっているのであろう一人は厨房へもう一人は水を出す準備。店内を
見まわして驚いた。店らしい内装は無く、テーブルや椅子や床や窓や壁など内
側も普通のお宅である。玄関脇の2つの部屋に大きなテーブルが1台づつ、玄関
と居間と食堂の境のドアを取り払っただけのよう。壁には今回の作品である布
を切り張りした絵がたくさん展示してあった。少し時間がかかってフロアー担
当のご婦人がコーヒー(400円)を運んできた。一口すすってビックリ、すごく美
味しいのである。口内から鼻にかけての空間に良質な香りが残る。
切り張り布絵は趣味に合わなかったが、美味しいコーヒーを抽出したご婦人に
は大拍手であった。
(谷中で会った猫たち)