11/29の主張             文は田島薫



(イラク復興援助活動について)

イラク、サマワの自衛隊の駐留を1月の選挙後、オランダ軍の撤退後も継続し、

今度は英軍に警護を頼もう、って政府は考えているようだ。


混乱しているイラクの復興に貢献することは、意義のあることだし、途中で

投げ出すことはできない、サマワの住民からも喜ばれているし、って言ってて

新聞の読者欄などでも、それを支持するような意見がけっこう寄せられている

が、本当は米国からそれを期待されてるはずだ、っていうのが理由のすべてだ。


なんで、イラクのために軍事行動ぬきで、純粋に復興支援している自衛隊が

ロケット弾で脅されているのか、っていうと、それが「偽善」だからだ。


そりゃ、サマワの住民は現実的にわずかづつでも、給水などをしてくれている

自衛隊は助かってる面もあるだろうから、すぐ出てけ、って言いにくいに決まっ

てるけど、直接恩恵を受けてない大部分のイラク人にとっては、先日もファルー

ジャで千数百人も住民を虐殺した米軍を助けている国の軍隊だとしか見えない

だろう。


先日も自分たちで負傷させたイラク人を、同じ米軍が治療をした後、別な日に

今度は別の米兵が無抵抗のその患者を射殺した、って報道があった。

そんな状況の中で、また米兵に治療でもしてもらったイラク人は感謝を感じる

だろうか。


同じように日本の貢献はいくらやっても上滑りの馬鹿活動だろう。

必要なのはまず、米国と一線を画し、各国に国連主導の考え方を表明し、

どんどんイラク人に復興活動の主体を預けられるようにするための、活動を集約

させるための具体的活動をすることなんであって、そのへんの足場ができてない

うちに、ずるずる米国の追従態度のまま、復興援助って大声だして短絡的で非効

率なアマチュア給水活動などをすることじゃないはずなのだ。




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