新連載●文はクボユーシロー
貞熊現代アート研究所1
(赤瀬川先生はすごい)
赤瀬川原平氏の感性にはいつも歓声…。
最近、彼は雑誌や新聞で目に付く。南伸坊氏らと数名でカメラ片手に街
中のちょっと面白い部分を切り取り、それにアカデミックな論評を添付
している。彼について詳しいわけではないが、若い頃から前衛芸術家(
ふっるい)で銀座を裸で歩いたり、千円札を拡大して描いたりしたと言う
のは日曜日の9時から3チャンネルを見ているので知っている。その他に
あの芥川賞を取っている(この本は立ち読みすらしてないが)。俳句も
やっているらしい。おまけにお兄さんも高名な小説家らしい。
先生はとにかくすごい、何がすごいってこんなに多才なアーティストな
のにあの顔。痩せこけた頬にいつもニヤニヤしてる細い眼(見開くとムン
クの叫び)で決して偉そうに見えない。彼に似た人は水道橋界隈にたくさ
んいる、しゃがんで競馬新聞読みながらワンカップを呑んでる。
最後に確信を持って言っておきたい事がある。それは工場労働者が着る
ようなベージュ系の作業用ジャンパー、赤瀬川原平氏が日本で一番あの
ジャンパーが似合うアーティストだと言う事である。これは誰にも文句
を言わせない。 つづく