12/16の感動 文は佐怒賀豊
ソノ世界的イラストレータ・サニーはココアメンバーですが、
ふだんのアート作業を栃木でやっていて、そこからの田舎だよりです。
今週も、「今週の感動」ではなくて、4月に来た「ずっと前の感動」。
先日中学の同窓生から連絡があった。旧姓菊地という女性で今は地元で居酒屋を仕切るママになっている。
「あ〜サヌカ?和子だけど〜オ、みんなが会いたいって
いるからア顔だしヨ!」田舎に引っ込んで仕事をしている
と云う噂が広まっていたらしい。
てな訳で週末にその居酒屋に行ってみた。例のACBからでも歩いていけるようなところだった。
小さな街の女将が一人で切り盛りをしてるが、大きく開いたシャツが
胸元を強調しているせいか繁盛しているとの事。良かった。
さて問題の同窓生達7〜8人はすっかりめまいがする程おっさんやおばさんになっておりました(そりゃそうだ30年ぶりだもの)
なぜか髪と体形が元気な僕はまだ5才ぐらいは若いと云われました。
今は板金屋さんを経営しているかつての番長もいた。彼とは小学生の頃からず〜っと一緒だった。怖い存在なのになぜか一度もいじめられた
事がない。どちらかと云えば僕は守られ、代わりに宿題の図画を描かされたり
テストの度に答案用紙をチラリと見せていた。まるで日本とアメリカの関係
みたいだ。その彼はまさしく今も田舎の王様で体格もでかけりゃ声も大きい。
30年ぶりだと云うのに「豊!今日は俺んちに泊まってけ!」と云うなり
「あ〜!豊を連れていくから布団を敷いておけ!んじゃな」と電話をかけて
しまう。丁重に今回はおことわりしたが、あいかわらず乱暴?だがやっぱり
愛情ある乱暴者だった。そう言や良く喧嘩をしていたが、けして弱い者を虐めた
ことはなかったな。ずかずかと何でも聴いてくるがけして嫌味のない姿は
好感がもてるおっさんになっていた。会えて良かった。
店が閉まる頃になって蕎麦が出てきた。それが実に旨い。ニ八蕎麦だそうだが都内なら完璧に十割と呼ばれるほど。すべてママの手打ちだそうで本当に旨い。
どこで覚えたのかと聴けば「登んちだよ!」その登君も同級で蕎麦屋をやっている。
ゆーしろう先生の長野の蕎麦の話しが出たのでついでに思ったところです。
あくる日その登君がハーレーに乗って遊びに来た。まったく偶然だったが
その蕎麦の話しはしなかった。同じ蕎麦でも予期せぬ味はとんでもなく美味しく
感じるものなんでしょうな。
戻る