連載●文は文はクボユーシロー
貞熊遺伝研究所2
(種族保存の法則2)
テレビでアフリカの動物『ヌーの大群』の移動をやっていた。牛に似た
『ヌー』は何千頭の大群で草原から草原へ草を求めて移動していた。そ
の途中に結構な幅の川があり、流れも急だしワニもいたりする。初め躊
躇していた『ヌー』達も、最初にリーダーが渡り始めると続々とあとに
続く。しかし途中で溺れたり、対岸にやっと着いても土手が高く滑って
足を骨折、その上を仲間が続々と踏み付けて行く。皆が渡り終わった
後、何十頭かの『ヌー』はワニやハゲタカ達のゴハンになってた。
番組のナレーターは「弱い個体が過酷な移動によって淘汰される、強い
遺伝子のみを残そうとする自然のシステム」と言っていた。
動物の一種類である『人間』はどうなのか。今日、医学もどんどん進む
し医師や病院や社会福祉施設も増えている。現代社会は『人間』の子孫
に良い遺伝子だけを残したいという法則と矛盾するのか。 つづく