11/13のねこさん        文は田島薫

むんよそんちで食う


私と家人が長野に3日間行ってる間、1ブロック先の奥さんからごは

んもらってたむんに、帰って来た翌日の夕方、友人の家へ花火鑑賞

へ行った家人に代わって私がごはん持って行くと、ちょうどそこの

奥さんちの1メートルほどある石段の上にある玄関前にいつも用意

されてる容器からごはんを食おうとしてるむんがこっちに気がつい

てちょっと気まずそうな顔をしてから下りて来て、私の横をすり抜

け、最近の定宿であるとなりの家の半分開いたガレージの中から、

か細く鳴いて私の持参したごはんを待った。


いやいや、ここんとこ待っててもおばさんたちがごはん持って来な

いもんだから、ここのごはんをもらってるんだけど、これを食って

もいいかどうかはよくわかんないから、落ちつかないんだよな、急

にそこのドアが開いたら逃げることにしてるし、だれかが道路から、

こらっ、って言うかもしんないから、ちょっと、こ〜、見回してみ

たり、するってーと、あんにゃろが来たね〜、ごはん持って、なん

だなんだおそいじゃね〜の、ま、い〜からちょ〜だい


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