6/30のねこさん 文は田島薫
ねころがりねことねむりねこ
金曜の朝、燃えるごみ出しに歩いて行くと、バレエ教室の先の路のはしに梅ちゃんが
座ってたんで、ごみ袋持ってない方の手で頭をなでてやってから、ごみ捨てて戻って
来たら、まだ同じ場所にいた梅ちゃん、向こうからこっち見て今度は腹もなでてくれ、
ってねころがって待ってるのが見えたもんで、そば通った時またしゃがんで、しばら
くなでてあげた。
行きと帰りの一部始終を、十字路の向こうで私と顔見知ではない若い主婦ふたりが立
ち話しながら見てるようだった。ねこ好きのおっさん、ってどうよ?って?
日曜は雨なもんで、しかたなく傘さして図書館行ったんだけど、その途中の、以前、
冬の陽溜まりで気持よさそうに昼寝してるねこさんがいた、いい味出したぼろアパー
トの前のなんかの箱の上できれいなミケが昼寝していた。
きれいな住宅の庭なんかに寝てるねこさんは、そこのうちのねこならたいてい家ん中
の方が居心地よさそうだろうし、のらなら、追い出されそうで、落ち着かないだろう
し、外では、こういった少しぼろい場所にいるねこさんの方が一番しあわせそうにく
つろいでるような気がする。その証拠に、そういうとこで寝てるねこさんは、ず〜〜
〜〜っと寝てる。