7/17ののらねこ 文は田島薫
涼しい夏の日
3連休明け、霧雨模様の涼しい朝、出勤して階段を上がって2階踊り場まで来ると、
足元に気配があり、見るとバットマンがこっち見上げて、にゃ、ってあいさつした。
よ、って言って、背中を少しもんでやると、そのままベランダの向こうへ少し歩い
てから戻って来て、私と一緒に3階まで上がったんだけど、その時ちょっと下を見
ると、先日の別人くろとらがねこけもの道を2階踊り場の方へゆっくり歩いて来る
とこだった。
バットマンは私がエサ皿洗ったりしてるのを座って待ってるようなので、やっぱり
連休明けはみんな腹ぺこなんだろうな〜、って思ってると、今いたばかりのバット
マン2階ベランダへ下りて行ってしまって、ごはんだよ〜、って言っても返事もな
いから、ねこさんは気まぐれだ。
午後、酒屋へ行くついでに路地を見回ろうと、ドアの外出るとココア食堂の皿のエ
サが少し減っていたから、バットマンとくろとらが来たんだろう、って思いながら、
階段下りながら、となりのベランダを見ると、その下の屋根にブラッキーが寝そべ
ってて、エサあるよー、って手で合図してあげたけど、顔は無反応だった。
北側路地の入口で向こうから、今エサもらって食べたばかり、って顔の満足そうな
三毛がゆっくり歩いて来て、自転車の下でくつろいだ。
弁当屋の店先の中に汚れた雑巾のような毛並みのねこがエサが出るのを待ってるよ
うだったけど、こっちと目が合うと、こっちへ逃げ出て来る素振りだったんで、そ
のままそのまま、って合図してその場を離れた。
酒屋寄って、安売り中の発泡酒などを買ってから南側の路地へ行くと、こっちの弁
当屋の店先でもウス茶がエサを待ってる模様だった。
その先のどっかの会社の開いた入口の中には別の三毛が座ってくつろいでいた。
やっぱり、ねこさんたち、涼しいとけっこうどっかから出て来るよーだ。