8/13ののらねこ 文は田島薫
恋ねこどーし
ねこが増え過ぎてねこ自身も処分の危機に会ったりするわけだから、ってことで、
自費で避妊手術をどんどんやってる人などには頭が下がる思いなんだけど、理想
的には、できるだけ自然のままにして生きられた方が、ねこにとっては幸せなは
ず、ってことで、メスねこをそのままにしておくと、子供生んじゃうんで、じゃ、
そのへんに捨てちゃおう、って考えるのがいけないわけで、でもそうする人がい
なくなると、私たちの好きなのらねこもいなくなる、ってことで、ジレンマなん
だけど、やむにやまれずそういう状況になりみんなで育てる、ってことが可能な
ら、それもいいんじゃないか、って無責任なこと考えながら、路地をひと回りし
たんだけど、ひとりもねこさん見かけなかった。
ま、結局のらねこ好きは無責任なわけで、できるだけのらねこは増えない方がい
いわけで、ねこを捨てるってことをしないで、ちゃんと育てるなり里子に出した
りする、って人が一番えらいっ、ってことになる。
で、そんなえらい友人の話を、昔、そのえらい友人は事情でいとこ(これも私の
友人)と一緒住んでいたんだけど、メスねこを飼っていて、ちょうど発情期、外
にオスねこが彼女を迎えに来てる、って窓から見ると、すごく不細工な顔のねこ
が、待ってるんで、ど〜する?ってふたりで顔見合わせてから、いかんでしょ、
って彼女が外へ出ていかないように、押さえ付けたんだそうだけど、そしたら、
彼女、やだやだ出て行くんだ、って身悶えしてあばれるもんで、そりゃ、当人が
好きだって言ってるのに、あんな不細工なのはだめだ、って傍がとめるのは大き
なお世話なわけだし、仕方なく出してやったそうなんだけど、その後、めでたく
3ひき子を生んで、1ぴきはもらいてがつき、2ひきはそのまま飼ったそうだ。