11/27のしゅちょう
            文は田島薫

戦争を止める方法、について 81


ウクライナでは一般市民の住宅地にも連日ロシアからの無人機攻撃が

あって、それでもほぼ全機が撃ち落とされて、人的被害はわずかなよ

うだけど、前線で戦う兵士たちは双方で多くの死者が出てる模様。

続いて起きたハマスのイスラエル一般市民に向けた大量殺戮テロきっ

かけにイスラエルからのガザ地区無差別攻撃でイスラエル市民のテロ

被害者数の10倍の死者がガザ市民に出てて、さらにその殺戮を続ける

つもりのネタニヤフ政府に、さすがに米国のバイデン大統領からも一

時停戦の強い要請があり、このほど4日間のそれをして、双方の人質

の何分の一かの交換が行われ、停戦期間延長も合意したようだ。

ネタニアフ首相側としては、とりあえず、人質になってるイスラエル

市民を安全に奪還するには停戦が必要だ、って周囲の意見を飲んだ形

なんだろう。それまでは人質を奪還するまで攻撃は止めない、って首

相は乱暴なことを言ってたんだけど、それをまた主張して、人質が殺

されたりして批判されるのを防ぐつもりもあったのかもしれない。

いずれにしても、停戦して悪いことがあるはずはないのに、悪のハマ

スをせん滅しなければまたテロが起こされてしまう、って怖れてしま

ってる首相の妄想から判断された軍事行動なのだろう。

だいたい、ハマスの指令部がガザ市の病院の地下にある、って主張に

は憶測以上の根拠がありそうもなくて、実際に地下通路や部屋がある

ことはイスラエルもその建設に加わってたので最初からわかってたの

が秘密基地などといった言い掛かりをつけて、動けない病人がいるそ

こを武力攻撃して破壊して一般市民を殺害しても、しかたないことだ、

で済ますことにどれだけの正当性があるのだ。

停戦延長して、イスラエル人捕虜を全員解放したら、ガザのパレスチ

ナ人たちはいくら殺してもいい、とネタニヤフ政権が思ってるなら、

完全に戦争犯罪そのものなんだから、米国も日本もその他の国も、リ

ーダーは体を張ってそれを阻止するのがいいのだ。

ハマスはイスラエルからの圧政に怒るパレスチナ人たちの代表のよう

なもので、圧政そのものを改善するより他にテロを防ぐ道はないのだ。

一方、ウクライナとロシアの前線では一般市民の被害が少ないと言っ

ても、双方の兵士は死に続けてて、兵士だって、元々は一般市民なの

だから、こっちも国土奪還に固執しないでゼレンスキー大統領は即刻

停戦交渉に応じてプ−チン大統領と話し合うのがいいのだ。



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