8/1のねこさん       文は田島薫

猛暑のバット


事務所の古いクーラーつけて30度ぐらいで涼しい、って感じる猛暑の

外でねこさんたちはどこにいるのかな、って外へ出てみると、向いの

アパートの貯水タンクの下からバットがこっちへ歩いて来たんで、ブ

ラッシングしてやったら、喜んでるんだけど、どこかぼーっとしてて、

動きがスローモーションのよう、しばらくやってやってから引き返し

ながらふり返ると、なんとなく毛づくろいしてる。


いやいや、あちーのなんのって、なんだかぼーっとなっちゃって、こ

こから外の日なた出たら死んじゃうね、きっと、つってると、あの人

が出て来たね〜、どーすっかね〜、出て行くわけにはいかないのに、

って思ってんのに、体が勝手に動きだして、こりゃ、命がけで歩いて

行くんだね〜、さて、ど〜すんだろね、あ、体こすってくれんだね、

ん〜ん、あんまし気持よくないけど、いちお〜、い〜ね〜、つってお

こ〜かね、おわったおわった、さて、はやくあっちに戻んないと、死

んじゃうけど、すぐ戻ると感じわるいから、命がけの毛づくろい。


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