●新連載
よよいのよん
            文はよん

子どもたちの情景 3


そして、「小さな恋の…」は。

昨日は神社で去年は中止だった「歳の市」が規模を縮小して開催された。

遊びに来ていたあの子の妹が「お母さんが五年生になるまで(あの子の妹

は今三年生)友達同士で十二日町(地元では”じゅうにんちまち”と言う)

に行っちゃいけないって!お姉ちゃんはここで(家の庭)カレシと待ち合

わせして行くんだって」エ〜遂に誰か分かるのぉ〜と待っていると、小さ

な白丸ふわふわイヤリングして恥ずかしそうに家のベランダに来て「庭で

待ち合わせした」オシャレした”あの子”が言った。夫が「来なかったり

して」と言うと自信満々で「来るよ」と言った。なにはともあれ初々しい”

あの子”におばちゃんは胸がいっぱい。しばらくするとカレシが来た、

ん?ここに来たって言ってたけど見覚えがない。”あの子”が目立たない

から覚えてないかも、すごーく真面目だよ、と言っていたとおりシャイな

感じのカレシだった。

気がつくと、窓からあんなこと言ってた夫と二人、手を振って行ってらし

ゃい!なんて言ってた。めでたしめでたし。


というわけでわたし達が”あの子”に”推してた子”は失恋しちゃった!

夫いわく「失恋の経験も悪くないよ」でもね最近ここに来なくなっちゃっ

た、どうしてるかしら”推してた子”…


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