映画だ〜い好き 文は福原まゆみ
尾形映画プロデューサーの友人が仕切る映画制作会社で働く映画好き女史が
エッセーを連載してくれてます。
映画女史、コロナ禍の中、水平思考で暗中模索のようです。
【これからの映画作り 2】
新型コロナによって映画制作の状況が変わり、企画書や脚本の一部を変更しなければな
らない。撮影時期が1年延びることは既に決まっていた。更に3密を避けるものにする
必要がある。これからコロナがいつどうなるかわからないから、第二波、第三波が来て
もいいように計画を立てておくべきだろう。口角泡を飛ばす議論ならぬ喧嘩シーンなん
て、そのままやったら大変なことになりかねないではないか。怖い怖い。
撮影場所も満員電車はNG。いたずらっ子たちが納屋に籠るなんて、危ないこと極まり
ない。別の設定にするか、クローズアップで撮るか、アニメなどの手法を取り入れるか
…。いろいろ手法はあるが、作り手の”都合”が透けて見えると、作品にとっては傷に
なるだろう。それぞれの手法が表現に活きてこないと高評価は得られない。甘く見ては
いけないのだ。
とは言え、映画作りにおいては、禁じ手を課すことで却って面白いものになるケースも
ある。前向きに前向きに、冷や汗をかきながら知恵を絞って楽しもう。
移動手段の問題が続く可能性もある。越境はなるべく避け、人材も含めロケ地で全て賄
えば、交通費、宿代の削減にも繋がり、必要な地元情報も得やすくなる。いいぞ! ポジ
ティブ、ポジティブ。
では上映は?劇場公開がどれたけできるだろうか。その頃までミニシアターがどれだけ
残っているだろう。キャパ半減が続いていたら、劇場の存続自体が相当厳しくなる。ホ
ール上映、自主上映会、そしてこれからは配信についても考えなければ…。有難いこと
に周囲に経験豊かな知恵者映画作家たちがいてくれる。遠慮なくご相談しながら、プロ
ジェクトを進めていこう。う〜ん、つまらない話ばかりになってしまったかな?できた
映画が面白ければ良しとしていただこう。