●連載
虚言・実言         文は一葉もどき


横浜が縄張りの元タウン誌ライター。
貧しさにもめげず言の葉を探求し、人呼んで“濱の一葉”。
ウソ半分、ホント半分の身辺雑記を綴ります。
もどきさん、パソコンの「ふり」みてわがふり直した、ようです。



パソコンの教え


パソコンの様子がおかしい。

ポインターが飛んだり固まったり、と言うことをきかない。立ち上がるまで時間が

かかる。

マウスのせいかと思い、中の電池を取り替えてみたが、治らない。今度はマウスを

外し、パソコンのタッチパッドで操作をしてみたが状況は同じ。

ああ、きっとこれはマウスではなく、パソコンの本体に異常があるに違いない。

こうなったらもう、私の手に負えないのでパソコン修理屋へ頼むしかない。

すぐ、行動した。

ミニコミ誌の広告に載っていた店にパソコンを持ち込み、その場で点検。

固まっているのでだいぶ時間がかかったが、さすが、専門業者、原因がわかった。

メモリが85%、ディスク100%と空きのない状態で、しかもWindowsの更新

プログラムが溜まっていて、起動が遅いということだった。そして、メモリの増設

を勧められた。

このパソコンは7年も酷使した。気ままに使い、定期的に行う更新プログラムの時

間を与えなかったり、無駄なメモリも溜まっているのだ。

人間と同じくいろいろな滓が溜まり、古い記憶を引きずっている私のパソコン。

そこで気がついた。

パソコンも日々更新しなければ、固まってしまうように、人間にも常に新しい情報

と入れ替える作業、アップデートは必要なのだと。

人は年齢とともに今までの踏襲にこだわったり、新しいことには億劫になるもので

ある。

そこに、今年は、コロナと言う未曽有の体験をさせられた。混乱の中で冷静な判断

をしなければならない。つまり、情報を常に取り入れ、対処しなければ生き延びら

れないのだ。

これからは新しい視点と行動力が求められている。

人生常にアップデートをすべし。


(ご愛読ありがとうございました。今年の投稿は今回で終了し、来年は12日より再開予定です)


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