7/30のねこさん 文は田島薫
むん、キャッツハウスで寝たっきり
台風が関東に近づいてる、ってテレビが言ってる土曜、玄関前のキャッツハウスに
は朝からむんが寝てた。家人が出て行って、ごはんをあげる、って声かけると、小
さく返事するマネするだけでハウスから出て来なくて、家人がひっこんでから、ゆ
っくり出て来て食ってる模様。またしばらくしてから玄関のドア開けてのぞいてみ
ると、もうむんはハウスで寝てる。それから昼、夕方、もずっと寝てて、こっちが
のぞいてるのに気がつくと薄めをあけてから、また寝てしまう。夜になって雨風が
少し出てきた時、家人がハウスの前に外からのそれを防ぐビニール傘を自転車の車
輪のあたりに固定してやり、ごはんも追加してやった。また少し夜遅くドア開けて
見てみるとむんはまだ寝てて、翌朝もそこにいた。
いやいや、なんだか変な胸騒ぎがする天気なんだよね、こんな日は外歩いてっと、
ろくな目に遭わない、ってわたいはわかってんだ、急に雨が降って来たり、それで
慌てて走ると、ころんでどぶに落っこちゃうとか。だから、も〜こ〜いった日はこ
のわたいの家でじっとしてるに限んだよね〜、実に。も〜、ここの気持い〜ベッド
の上でのんびり眠ってっと、いつのまにかごはんが出てて、しょ〜がないね〜、せ
っかく出してくれるんなら食ってやっか、って食って、また寝ちゃう、って、よ〜
な夢のよ〜な暮らし。ん〜ん、さてどんな夢見っかな〜、い〜天気んなった野原を
思いきり走る、って夢はど〜かな、ん〜ん、あんましおもしろくないか〜、じゃ、
つってると、だれかが出て来てこっち見てるね〜、だいじゃぶだいじゃぶ、わたい
はちゃんとここにいますよ〜、来んのはごはん出す時だけでい〜ですよ〜。