1/3の日記 文は田島薫
静かな年末年始
先週は大晦日までの最後の1週間、どうしようかって迷ってるうちに遅れた年賀はがき
を考えたりスムーズにいかないセンセーにもらった慣れないプリンターで私と家人の分
をプリントをした。身近ないとこのユーシロセンセーの死があり、喪中はがきでも出そ
うか、って気分だったんだけどそれは実の家族がやることだし、ふつうにした方が当人
も喜ぶはずだ、ってことに遅れた結論を出し、投函はほぼ大晦日になった。
おしつまった夕方、ビールその他を買いに家人と近所のスーパーへ行く途中、稲荷神社
ななめ向かいの安普請賃貸個建てで、95才で一人暮らしの金子さんが雨戸を締めてるの
が見えたんで、ふたりで、こっちに気がついたらあいさつしよう、ってながめてたら、
最後から2枚目の戸が閉めようとするたんびにひっかかって動かなくなったり外れそう
になるのを何度もやりなおしてる。われわれは庭に入って行ってあいさつしてから、戸
とみぞを調べて、そのへんの木っ端とガムテープで簡単な修理を試みたんだけど、けっ
きょくさほど改善しないまま、まっすぐにみぞから外れないようにやるのがいい、って
当り前のアドバイスにお礼の言葉もらって立ち去った。
元旦はここ何年かの恒例で、映画に行くことになってて、2番目の駅前のパルコん中に
あるシネコンの上映スケジュールをネットで調べ、家人主導で、夜の7時からのハリー
ポッター作者の新作魔法動物使いの話のやつを観に行くことになった。
私が作った具沢山野菜汁と雑煮、家人が作った卵焼きとお屠蘇でランチをした後、近所
の神社に初詣してから、もらった黒パンともらったスモークサーモンでサンドウィッチ
を作り、チーズその他と野菜ジュースとビール持って上映2時間前に出かけた。
すぐに座席予約してから、上映までの待ち時間、ひとつ上のフロアにある喫茶でふたり
でコーヒーを飲みながら、常備されてる映画や音楽関係の本の中から私は宇宙飛行士の
印象論だけで書いたようなボブ・ディランのライブツアー同行記を読んだ。
館内は他店からの飲食物持ち込み禁止をうたってるので、できれば売店で食事を調達し
てやりたいとこなんだけど、高いビールの他はポップコーンかフライドポテトぐらいし
かないし、貧乏な上健康的な食事もしたいわれわれは、いつも暗闇でなるべく目立たな
いようにしながら「お願い」を無視させていただくのだった。もっとも、3分ぐらいで
食事をした以外、2時間半の上映時間の尿意不安がありビールを飲むのはやめた。