6/20のねこさん       文は田島薫



黒とら涼む


真夏日のようになった先週末の午後、家人と自転車で食料買い出しにでかけたねこよ

こちょう入口角の家。庭をのぞくと、ねこさんたちはだれもいなかった。あ〜、暑い

からな〜、って通り過ぎ、玄関横の車越しに家裏手の日陰の方を見ると、外壁にくっ

つけたなんかの台の上に黒とらが寝転んでるのが見えた。


いや〜、きょうはあち〜ね〜、いつもの台の方で昼寝しようと思ったら、なんだかど

んどん体があっつくなっちゃって、頭はぼーっとしてきちゃうし、いかん、これじゃ、

しんじゃう、ってことで、こっちの涼しそうなとこへ移動したわけなんだよな。いや

いや、よかったよかった、ここはけっこーい〜ね〜、なんで、はじめっからこっち、

来なかったかね〜、んん?そ〜は言っても、ながめはいまいちかな?目の前になんだ

かでかいじゃまもんがあるし、りょうわきは壁だし、ま、寝ちゃうんだから、ながめ

はど〜でもい〜よ〜なもんなんだけど、こ〜、向こうに広々とした海かなんかがあっ

てさ、そこんとこへ、そよ風が吹いて来たりしたら、もっと気持い〜んだけど、あり、

じゃまもんの向こうを、さらにじゃまもん2人組が通ったよ〜だね〜、やだやだ。


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